初恋さがし (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 782
感想 : 52
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101037615

作品紹介・あらすじ

忘れられないあの人、お探しします。どうか安心してご依頼ください――。高田馬場駅から徒歩5分、所長もスタッフも全員女性のミツコ調査事務所。訪れる依頼人たちが求めているのは、甘酸っぱい思い出の余韻? ふたたび燃え上がる恋心? それとも。眠っていた過去を呼び覚ますとき、怨嗟の血がとめどなく流れる……。秘密と殺意が絡み合い、戦慄のラストへと疾走する、イヤミスの臨界点!

感想・レビュー・書評

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  • 真梨幸子『初恋さがし』新潮文庫。

    連作形式のイヤミス。久し振りに真梨幸子に徹底的に翻弄された。調査事務所を舞台にしたイヤミスかと油断していたら、何がどうなっているのかと先の展開が全く読めぬ二度読み必須の作品だった。流石はイヤミスの女王と呼ばれるだけのことはある。

    JR高田馬場駅から歩いて5分の早稲田通り沿いの雑居ビルの4階に事務所を構えるミツコ調査事務所。所長の山之内光子が考え出した初恋の人を探すという触れ込みがヒットし、次々と依頼者が訪れる。

    しかし、初恋さがしは依頼者とその周辺で起きる殺人事件へと繋がっていく。余りにも奇怪な事件が起きることに危機を感じた山之内光子は初恋さがしを止め、今度は猫さがしに打って出る。

    ところが……

    これ以上は言えない。言いたくてウズウズするのだが、もうこれ以上は言えない。取り敢えず、全く予想も付かない驚愕の展開と結末が待ち受けているとだけ言っておこう。

    本体価格670円
    ★★★★★

  • 短編かと思ったら繋がっていた。
    登場人物が多かったり時系列がバラバラだったり、これの主語は誰だってなったり混乱しましたが、最後ゾクってするし伏線が多くストーリーがとても細かい。
    そして登場人物の誰1人にも共感できへんのがすごい。

  • 何回かに分けて読んだらいけないやつだった。途中で登場人物がよく分からなくなってしまった。
    でも真梨さんらしいドロドロした人間関係をお腹いっぱい味わえて良かった。

  • 短編かと思いきや、繫がっていて伏線が散りばめられていました。読後にまた人間関係を確認しながら再読したいと思う作品でした。

  • 初真梨幸子。連作短編でありながらそれぞれ短編が結び付いていく流れや、わけわからなくされるオチはとても良かった。意外と軽いノリで、内容もエグいのにそれほど後には引きずらず、イヤミスと言ってもいろいろあるなあと思った次第。次は長編を読みたい。

  • 聖女か悪女以上の作品は今のところないなと認識するに至る。

  • 読後感が最悪です。嫌な気持ちになるミステリー……タイトルがかわいいんだけど、中身はかわいくないです。
    女性描写がいや~な方向に生々しくて、ワァ!ワァァ!となりました。作家さんの特色なのかな?

    一話目読んだ段階では舞台と主人公の面々は用意されているもののいろいろな依頼人のなんかヤな感じになる依頼をこなしていく、みたいな話なんだと思っていたんですが、ちゃんと全部繋がっていました。登場人物が多い上にわりと読んでいるとごちゃごちゃしてくるので(わたしのIQの問題です)メモ書きみたいなのしながら読んだほうがすっきりわかったかも。
    え、誰だっけ、みたいな瞬間があったりしたので……

    あとちょっと性的な話題も比較的たくさんあったなぁと思ったのでそういうの苦手な方は注意かも。

  • 短編集だけど、全て繋がっていて読みやすかった。

    ここの評価は低かったけど、メルカリでセットで安く売ってて、買った本。

    短編の中で人が簡単に殺されすぎなのと、風俗嬢、ビッチの話が多く微妙だったけど、1話1話が短いのが飽きさせず良かった。

    2回目読むかは、内容が少し薄いので無いかなぁ。

  • 初恋さがしという爽やかな題名の真梨さんの小説。ひん曲がっているに違いない。(私個人の意見ですが)
    短編集のようでそうじゃ無い、主人公も変化。面白くてやめられない。
    何時も真梨作品にはやられてしまいますね。

  • エンターテイメントですね、ハラハラドキドキで最後も繋がって面白かった。

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著者プロフィール

1964年宮崎県生まれ。1987年多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなり、”イヤミス”の急先鋒として話題に。2015年『人生相談。』が山本周五郎賞の候補となる。そのほかの著書に、『5人のジュンコ』『私が失敗した理由は』『カウントダウン』『一九六一東京ハウス』『シェア』など多数。

「2023年 『まりも日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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