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- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101053011
感想・レビュー・書評
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全五編収録。ほとんどの漢字が旧字体なので、ところどころ読めません。「定價90圓」って何円……?
町歩きがテーマの『歌のわかれ』は、金沢市内がモデルになっています。浅野川鉄橋から、香林坊あたりまで。「石川近代文学館」さんに展示されているマップで、もっと詳しく確認できます。
『村の家』は、先生ご自身の体験が基になっています。投獄、病、転向。33年にあの事件、34年に転向を条件に出獄、この話が書かれたのが35年。いちばんつらい時期に書かれたのではないでしょうか。先生の人生と照らし合わせながら読むと、胸が痛い。
基本、小説の後ろのほうの解説というものが、あまり好きではないのですが、この本は先生が自らお願いした方が書いていて、それに対して先生も満足している(と、思う)ので、その点でも実によいと言いますか、つらさ5割増しと言いますか。
強く逞しく、この世を生き抜いた方だと思います。
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