- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101057019
感想・レビュー・書評
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若い時に読んでいたが再読。なんという残酷な友情だろう。かけがえのない友情をコントラストにすることで、それでも抑えきれない恋の瑞々しさや眩しさが際立つ
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若い時に読んでいたが再読。なんという残酷な友情だろう。かけがえのない友情をコントラストにすることで、それでも抑えきれない恋の瑞々しさや眩しさが際立つ
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1947年、約80年前。
古めかしい言葉遣いが時代を感じさせるが、中身は哀れな恋愛小説でいつの時代でも人間は人間だなーと少し安心した記憶。 -
とても読みやすくて、面白かった。ぐいぐい読み進めた。
最後の手紙の部分がとても衝撃的だった。こうなることは薄々気づいてはいたけれど、心にはフィットしない終わり方だった。
登場人物はどれもあまり好きじゃない、、、特に大宮は、手紙の部分を読んだ時にそう感じた。
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幻に恋しちゃダメでしょう、野島様よ。そして野島様と同じように大宮様も苦しんだことでしょう。ふたりの友情の厚さと、まっすぐ過ぎる恋心の葛藤が、風化することなく綴られてる。
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恋愛、友情、葛藤、恋する若者の心の機微が瑞々しく描かれる。掛け値なしの名作。
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同級生の死を知った翌日から読み始め、6日で読了。薄いペラペラの文庫本の奥付を見ると、第140刷とあった。
明治時代に書かれたこの青春小説、巻末の解説になるほどと思う側面(当時の文壇の自然主義に対するアンチテーゼとしての、徹底した自己中心主義)もありつつ、これは単純な好みの問題で、私にはやや軽過ぎた。
明るくて、生き生きとし、若者達が前向きにもほどがある。今の時代なら、ラノベになりそうなアオハル感だ。
そこを面白がりながら読んだ、という点ではスルスルと読めて楽しかった。でも、引っかかるものが見出せなかった。これを読んで、友情や恋愛について思いを馳せることができる頃は、もう過ぎたのか。それとも。
これは、亡くなった友人が読んでいた本で、高校生のとき、同じ図書部の活動中に彼女が手にしていた記憶がある。
勧められたかもしれないし、ただお互いに黙って読んでいたなかの一冊だったかもしれない。
私はこの世代の作家だと芥川龍之介、少し後になると太宰治、最も読んでいたのは筒井康隆で、彼女と本の趣味が合ったことはほぼ無かった。そもそも他人が読んでいる本を気にしたことが無かった。
それでもこの本が、友人の死を目の当たりにした時に思い出されたのは、何か興味深いことだと思う。