- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101058276
作品紹介・あらすじ
流れ星を見つけたとき、あ、できたかもと思った。初めての妊娠。でも、「私、うれしくないかもしれない」。お腹の生命も大事だけど、生活って簡単に変えられないよ。ひとり驚喜する夫さんちゃんを尻目に、頼りなくも愛おしい妊婦マキの奮闘が始まる。目指すは、天才ロック・ギタリストの誕生日と同じ出産予定日!笑えて、泣けるマタニティ小説。著者描き下ろしイラスト多数収録。
感想・レビュー・書評
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つい先日読んだ『自分で名付ける』とは全く違う感じ方。やはりエッセイと小説という違いはあれど。
『自分で名付ける』は今の子育てしづらい点やジェンダー感などまで、感じるところを赤裸々に書かれていて、これからの子育て、気合い入れねば。と感じた。
この『予定日はジミー・ペイジ』では、子供が生まれるまでの将来の期待感を強調されているためか、そうか、未来はこんなにも希望に溢れてるんだ、的な、ぼんやりと幸せを感じるような読後感だった。
下記の表現なんかは特に素敵だし共感した。
「時間ってのはいつもいつも流れているんだけど、子ども産んだとたん、それが目に見えるようになる」
「そうか、ここには時間が詰まってるのか」突き出たおなかを神妙にさすると、Kは笑った。
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自分は男だし、結婚もしてなくて子どももいない。妊婦さんの身体的に感じるところや思うところも、正確には理解して共感することはできない。ただ、妊婦さんの日記を垣間見て、ちょっとはわかったかも?
読みやすくて、読んだ後、なんかいい気持ちになった。
全然感想になってないな… -
温かくて読みやすい一冊。のんびり読書したいときに良い。
ただ、登場人物に少し違和感をおぼえてしまった。久しぶりに角田光代作品を読んだからか(私自身が社会に出て温かみを失ってしまった?)、主人公と自分の状況が近すぎたからか(妊娠中なのにレバーや鰻を食べているのが気になる)、はたまた少し古い作品だからか(女性の就労を取り巻く環境や空気感はこの10年で激変したと思う)。
あと、角田さんの絵はとても素敵だけど、挿絵としての挿入箇所や挿入の仕方はこれで合っているのか。私の読み方が悪いのか、読みにくかったし、絵も楽しみにくかった。 -
すごく面白かった
妊娠したことがないから共感はできなかったけど、楽しく読めた
ホルモンバランスで怒ったり泣いたりするけど、自分の生理前とかとは違いマキちゃんは可愛げがあっていいなと思った -
3.8
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物語のようなエッセイのような、軽めの文体でスイスイ読める。ページが厚く、挿絵も多くて、物語とエッセイと絵本の間みたいな感じ。自分の妊娠体験と被ったり被らなかったりだけど、こういう感情って発信されることがないから、内心安心して心の支えになる人が沢山いるとおもう。不覚にもちょっと泣いてしまった。妊婦になる前もなったあとも、産んだ後でも。寄り添ってくれる物語