十三人のユダ: 三越・男たちの野望と崩壊 (新潮文庫 お 34-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (610ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101154114

感想・レビュー・書評

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  • 『住友銀行秘史』で言及されていた三越事件について読んでみたくなり、事件を実際に取材、記事にして告発した記者の筆になる「小説」を読んでみた。

    昨今、経営ガバナンス、ガバナンスとうるさく言われていて、正直やり過ぎではないかという印象を受けていたのだが、過去にこういう事件があったのが背景にあるわけね…。こういう企業の私物化や不正経理は資本主義社会が経済成長していく上では避けて通れない成長痛のようなものだとは思うが、暴力団を使った脅しや、女絡みのドロドロなど、あまりに酷い。

    『住友銀行秘史』と比べると、ぐいぐい読ませる格段の面白さがあり、やっぱり小説仕立ての方が読みやすいよな。

  • 高杉良さんの『王国の崩壊』を読んで、よりディテールが描かれている大下作品も読みたくなり、読了。

    岡田茂が三越社長にのしあがるまでと、クーデターの緊張感がこっちのほうがリアル。いやー、面白かった!
    まさに勧善懲悪、スッキリ。

    十三人とは、十三人の裏切り者が実際にいたわけではなく、蚊帳の外にいたかつての部下までもが裏切りに加担したという意味で、十二人の使徒+1にしたらしい。

  • ビジネス界の権力闘争というのもまたすさまじいねえ。まるで極道の切った張っただ。

著者プロフィール

1944 年6月7日、広島県に生まれる。1968 年3月、広島大学文学部仏文科卒業。1970 年、『週刊文春』の記者となる。記者時代『小説電通』(徳間文庫)を発表し、作家としてデビュー。さらに月刊『文藝春秋』に発表した『三越の女帝・竹久みちの野望と金脈』が反響を呼び、岡田社長退陣のきっかけとなった。1983 年、週刊文春を離れ、作家として政財官界から経済、芸能、犯罪まで幅広いジャンルで創作活動をつづけている。
著書は、「十三人のユダ 三越・男たちの野望と崩壊」「美空ひばり・時代を歌う」(以上、新潮社)、「闘争! 角栄学校」(講談社)、「トップ屋魂 首輪のない猟犬」(イースト・プレス)など400 冊以上にのぼる。
近著に、「田中角栄秘録」「官房長官秘録」「小泉純一郎・進次郎秘録」「清和会秘録」(イースト・プレス)、「映画女優 吉永小百合」(朝日新聞出版)など。

「2016年 『田中角栄の酒 「喜びの酒」「悲しみの酒」「怒りの酒」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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