- Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101156538
感想・レビュー・書評
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シリーズ第五作。強敵・金子伊太郎、手裏剣の女剣士・杉原秀登場。三冬の縁談に動揺する大治郎。
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三冬さんを想う気持ちに、大治郎本人はもとより小兵衛も気づいてホームドラマ色が更に強くなりました。微笑ましいです。
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三冬と大治郎の関係が、接近。
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小兵衛の倅、大二郎も段々と父に似てきつつある。
そして三冬は完全に大二郎にお熱。
珍しく小兵衛がおはるに甘えるシーンもあり -
とまらない。このシリーズばかり読んでる。ついに大治郎が美冬への気持ちに気がついた。早く続きが読みたい。
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剣客商売シリーズ五作目
表題作の「白い鬼」
ここに出てくる金子伊太郎は、まさしく鬼でした。人間ではない。そうなるにいたっては母親の心ない一言があったとしても、あまりにも残虐で狂っていて怖い。
その金子伊太郎を捕らえるきっかけになるのが食べ物というのは、いかにも小兵衛らしいなぁと思うのでした。
上州屋の蕎麦は生姜の汁だけで食べる。ほかに薬味はいっさいつかわぬ。
わずかに味噌が混じっている。
うーん。おいしそう。上州というと、今の群馬県あたり?今でもあるのでしょうか…。
あと、何と言っても「三冬の縁談」
ほほえましいですね。
今作は、嫌な事件が多かっただけに、ほっとさせられるお話でした。
あ、でも縁談相手の大久保兵蔵がそりゃあもう嫌なヤツなんですけど…。
次の巻のタイトルが「新妻」
やっと…!?と今から楽しみなのですが、どうなるのかなぁ、この二人。 -
ひたすら面白い
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前作から年齢の経過と腹の不調(ただの食い意地?w)が目立っているような秋山小兵衛大先生。
そしていい具合に柔軟になってきた大治郎。
どれもが面白いけれども、女子として一番気になるのは三冬との恋の行方!!
とにかく最後まで読んでくださいってば。 -
シリーズ第五作目となるこちらの巻は、
少々おどろおどろしさが目立つ。
今までの作品にも、人間離れした「敵」は登場したが、
本作品の表題作にもなっている
「白い鬼」の金子伊太郎は本物の鬼で、
この男が犯行に及ぶ様を読んでいると吐き気がする位、
狂気に満ちて残虐である。
他の作品でも人間でありながら、
人間でないような、心が歪んだ人物が沢山登場する。
この巻は、私にとって、愛読しているシリーズものの
一巻として「流れ」で読んでいるが、読んでいても、
このシリーズを読んでいる時のいつもの楽しさは感じない。
情け容赦のない残酷な敵達との血なまぐさい闘いが
多いせいか、この作品では、
小兵衛や大治郎が交わす身の回りにいる人達との
一見なんてことない会話がいつも以上に温かく感じると共に
重要な役割をなしているように思われる。
壮絶な戦いに明け暮れる彼らにとって
この人物達の存在がいかに大切なものであるか、
そして彼らとの間に結ばれている信頼の絆が、
いかに強いものであるか、読む者の心に伝わってくる。 -
94年21刷本