- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101167336
感想・レビュー・書評
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赤チャンハドコカラクルノ?空ハナゼ青イノ?
ナゼオ月サマハボクガ歩クト追ッカケテクルノ?
四次元ノ世界ッテナアニ?
ママハイツモオ化粧シテルノニドウシテ肌ガアレテルノ?
当たり前のことだと思っているけれど
いざ聞かれるとどうしてなのか答えられない、
そんな子供からの想定質問集に
伊丹さんがわかりやすくユーモアたっぷりに答えてくれました。
カバー装画:伊丹十三
ほぼ日の伊丹十三特集(http://www.1101.com/itami/index.html)で
伊丹さんのことを知ったのがきっかけで読んでみました。
そして本当にこの人は万能型の人だと実感。
文章はもちろん物理学の知識とか画才だとか
この1冊だけでもその多才ぶりが詰まっています。
普段疑問に思わないようなことでも原理を知らないことって本当に多くて。
風が吹いて涼しいと感じるのは
皮膚に接している飽和状態に近い空気が飛ばされて
乾燥した空気に入れ替わることで
皮膚からの水分蒸発が盛んになって気化熱を奪われるから。
物質が濡れるためには
イオンからできているか、分子の中にプラス・マイナスの電気の片寄りのある
極性結合を持っているか、外から電力が近づくと電気の片寄りを起こすものか、
のうちの一つに属さなければならない。
物が燃えるためには
燃料が存在すること、燃料が発火点以上の温度に達すること、酸素の存在
が必要不可欠となっている。
しかしこれを子供にどう説明するかというのはだいぶ難しいんではないか。
たとえうまく説明しきれなくても好奇心の芽を摘むことはしたくない。
そこからが問いつめられたパパとママの腕の見せ所なのかも。 -
イラストに癒される〜
こんなふうに知識を蓄えられてうれしい
誰かに教えたくなる
最後の性教育についての考えも好きだった -
「伊丹十三」のエッセイ集『問いつめられたパパとママの本』を読みました。
「伊丹十三」作品は、『女たちよ!』以来なので、約5年振りですね。
-----story-------------
子どもの素朴な疑問は根源的であるだけに難問が多い。
「空ハナゼ青イノ?」 「ナゼドンドンオ札ヲスッテ貧乏ナ人ニアゲナイノ?」思わず逃げ出したくなる質問に、文科系人間であるあなたはどう答えればよいのか。
今さら恥ずかしくて聞けない諸問題を、本書がやさしく解明。知識に対する憧れと畏れを身につけ、子どもの好奇心の芽を正しく伸ばしたいと希望する、心優しき大人たちへ。
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婦人雑誌『婦人公論』に『パパとママのなぜなぜ百科』として連載されたエッセイを収録した作品で、子どもの頃の素朴な疑問を「伊丹十三」が解説するという趣向の内容になっています。
■赤チャンハドコカラクルノ?
■大人ハナゼオネショシナイノ?
■宇宙線ッテナアニ?
■オジイチャンノ頭ハドウシテ白イノ?
■海ノ水ハナゼカライノ?
■空ハナゼ青イノ?
■夜ニナルトナゼ眠ラナクチャイケナイノ?
■赤チャンノ白目ハナゼ青イノ?ウチワデアオグトドウシテ涼シイノ?
■ナゼオ月サマハボクガ歩クト追ッカケテクルノ? 〔ほか〕
相変わらずですが… 「伊丹十三」のエッセイは、1960年代(多分)に書かれたとは思えない、古臭さを感じさせない内容ですよね、、、
本作品では、特に奥深い科学的知識や教養が活かされており、難解な内容も軽妙な語り口で、アンチ理系にもわかりやすく解説されています… 科学に対する造詣が深くないと書けない内容ですよね。
理科が苦手な私でも、素朴な疑問が解けたような… その理屈がわかったような気にさせる(実はキチンと理解してないのですが…)、そんな作品でした、、、
息子が、小さい頃に読んでおきたかったな… と感じましたね。
本人が描いているカット(イラスト)もユーモラスで独創的で印象に残りましたね。 -
伊丹節なのかもしれないが、独特な文体で読みづらかった…。あと思ったより科学的な内容。途中で断念
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◆きっかけ
Amazon読みたいリストからの移動 2016/8/4 -
思った以上に科学的で、それをわかりやすく文章化されていてすごい。
伊丹さんの語り口調が面白いので、雑学というより真面目な、雑学の本 -
するするーっと読めてわかりやすい。文章にも教養というか気品があって、読んでるこちらの背も思わず伸びてしまう。てけとーに生きてるうちに調べないでほっといてる疑問とか、言われてみればなんでだろ、ってな疑問まで、伊丹十三がずばっと解決。いや、かっこいい。こういうかっこよさが文章で出せるってのもかっこいい。しかし、これをこのまま子供に見せてもわからんだろう。これをどう子供に伝えるか、それは伊丹十三の前書き等を参考にして親が自主的に考えていくべき領域なのだろう。ちなみに僕のLINEのアイコンはこれに出てくる「伊丹十三が描いた反芻する米軍兵士」である。
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もうちょっとヒネた内容かと思ったら真っ当に科学へのアプローチを説いた本でびっくり。
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結構マジメな科学啓蒙本。タイトルからすると「赤ちゃんはどこからうまれてくるの?」という例の質問が思い出されるが、もちろんそれも冒頭に載っているのだが、それ以外は主に自然科学分野の「素朴な疑問」に答える形。個人的には「どうして貧乏な人にお札を刷って配らないの?」に代表される社会派の質問をもう少し読みたかった。
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こどもの「なぜ?」にちゃんと答えられるパパとママになってねというのがテーマ。
いろんな疑問に答える形式。
・どうして同じ温度なのに日陰よりも日なたの方が暖かいの?
・どうしてガスの火はガス管の中に入らないの?
・どうして猫の目は光るの?
など、わかっていたようで実はわかっていなかったことが明らかになったのでよかった。
ちなみに、猫の目が光るのは網膜に光が反射するためではございませんので。
伊丹十三のエッセイは、エッセイの見本ですね。切り口のヒントとしていつも身近に置いています。。。
伊丹十三のエッセイは、エッセイの見本ですね。切り口のヒントとしていつも身近に置いています。。。