- Amazon.co.jp ・本 (628ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101176321
感想・レビュー・書評
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京都の料亭「蔦乃屋」の美人三姉妹の運命をえがいた物語です。
長女の頼子は、京都で舞妓をしていた頃、双子の姉の鈴子とともに、熊倉という男に処女をうばわれ、彼の子どもをお腹に宿した鈴子は自殺をしてしまいます。その後、京都の家を出て、銀座で「アジュール」というクラブを経営することになった頼子は、世のなかの男たちに対する不信感が解けず、一人での暮らしをつらぬいています。そんなある日、彼女の店に熊倉が現われます。そこで頼子は、彼の商売相手である秋山という男に身体を許し、そのことと引き換えに熊倉を窮地に陥れようとします。
次女の里子は蔦乃屋の若女将として働いていますが、母親のつねの厳しさに気の休まる暇もなく、頼りにならない夫の菊雄には愛想をつかしています。そんな彼女は、客としてやってきた椎名という男に心を奪われ、やがて二人は男女の仲となります。これまで蔦乃屋を支えようと努めてきた彼女の情熱は激しく燃えあがっていきます。
三女の槇子は、東京の大学に通い、何人かのボーイフレンドたちと楽しい毎日を送っています。彼女は交際していたバンドマンのジミー岡田に誘われてマリファナを吸っていたところを警察に押さえられますが、要領のいい彼女はジミーを見かぎり、すぐにあたらしい男と交際をはじめます。
「キャラクター」といえそうなほどヒロインの三人の性格がわかりやすく色分けされており、単純にたのしんで読むことができました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
資料ID:C0026848
配架場所:本館2F文庫書架 -
京都の老舗料亭の3姉妹の話。長女はクラブのママ。双子の片割れは昔男に犯され自殺。次女は若女将。三女は奔放な大学生活。