忠臣蔵元禄十五年の反逆 (新潮文庫 い 37-2)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101192123

作品紹介・あらすじ

あまりにも巧妙なドラマ構造をもつ日本人の劇『忠臣蔵』。史実と虚構の狭間で熟成された情念の物語には見落とされていた事実がありすぎた。若き劇作家が『忠臣蔵』のを探り始めた時、見えてきた不吉な文脈とは?物語の謎の核心に迫るにつれ、彼の身にも危険が…。討ち入りのプロットに巧みに仕組まれたの符牒を明かす、最も明晰な忠臣蔵ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 「忠臣蔵」と「赤穂事件」は別物と考えた方がいいようだ。
    私は「忠臣蔵」が大好きなだけにこの本を読むのは辛かった。
    「忠臣蔵」は作られたもの、「赤穂事件」の真実はもう誰にもわからないが、この本ではたくさんの資料から「赤穂事件」を検証している。

  • 歴史とミステリー、2つの軸がありますが、
    ミステリーの方はちょっと…でしたが、
    歴史の方が面白い。

    考察と推測を積み上げて歴史を作る、
    とても面白い。

  • 1999.6.18 〜 24 読了

  • 有名な忠臣蔵についての歴史ミステリ。
    何故、浅野内匠頭は殿中で襲ったのか?何故、大石内蔵助は仇討ちをしなければいけなかったのか?
    非常に面白かった。自分が忠臣蔵としていたものは浄瑠璃でありフィクションであった事に驚いた。また、それが江戸時代に上演された為に検閲されないよう南北時代に擬えている事も初めて知った。
    歴史的な謎は非常によく考察されていると思う。私はただの逆怨みだと思っていたが、こんなにも複雑な物語が隠されていたのが驚きだった。

  • 歴史の裏に隠された忠臣蔵の真実の姿を鮮やかに解き明かす歴史推理の佳作。現代のパートが弱すぎる印象は否めないが、それを補って余りあるのが説得力に満ちた歴史検証パート。
    知的興奮というのは、まさしくこういうことを言うのだろう。
    鯨統一郎ならしゃれた短編にまとめるのだろうが、緻密なロジックを積み重ねて長編に仕立て上げた著者の熱意には頭が下がる。
    歴史が音を立ててひっくり返る快感を堪能しよう。

  • 歴史の闇に隠された謎を解き明かすミステリー。
    薀蓄が好きな人にオススメ。
    史実のすき間を埋めるような、合理的解釈が気持ちいい。

  • これは凄く面白い。「成吉思汗〜」より説得力があり、「邪馬台国〜」より真面目。TVドラマ「忠臣蔵」に突っ込みを入れながら見るという楽しみができた。ただ歴史ミステリーにとどめておけば良かったが、現実と交錯させるのは蛇足かな(いま思えば「写楽〜」の手際は良かった)

  • ぶっちゃけ小説の部分はどーでもいいなだけど、歴史推理の部分は真説だと思ってます。

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著者プロフィール

1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ。著書は『逆説の日本史』シリーズ(小学館)、『英傑の日本史』『動乱の日本史』シリーズ、『天皇の日本史』、『お金の日本史 和同開珎から渋沢栄一まで』『お金の日本史 近現代編』(いずれもKADOKAWA)など多数。

「2023年 『絶対に民主化しない中国の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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