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- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101199276
感想・レビュー・書評
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古手屋喜十もの第二作。第一作でひょんなことから喜十おそで夫婦の養子になった捨吉の素性が明らかになる初編から離散した兄弟姉妹の行方をたどる最終編へと物語が展開する。うわべは計算高く情がないように見えて、その実困難に巻き込まれた人たちをほおっておけず、首を突っ込んでしまう喜十の屈折した性格がここへきてうまく描かれている。隠密回り同心上遠野も実は似た性格で喜十にとっては同族嫌悪のようでいながら妙にウマが合うところもおかしい。登場人物たちが生き生きと動き出し、魅力的な物語世界が展開しそうなだけに、ここへきての幕引きは再三惜しまれてならない。
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201605/優しいだけじゃなく、時にはハッとするほど容赦ない結末だったりするのも宇江佐さんのすごさ。