本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (603ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101208183
感想・レビュー・書評
-
全25編の短編集。いろんな著者が、いろんな時代の小説を書いているのは姉妹編の「「勝者の死にざま」といっしょ(勝者の・・・の方が後発)。中身から言えば、こっちの方がいいと思う。何がいいかというと、バラエティに富んでいること。
とにかくいろんな書き手が思い思いのテーマで自由に書いている気がするのがとにかく楽しい。「死」をテーマにしているからだけではなく、とにかく作品の「濃さ」が勝者・・・とは違う感じがする。順序から言うと、先に敗者を読んでから勝者を読むことになるだろうが、順序は逆の方がインパクトがあって良いと思う。別に死人ばかりを扱っているわけではなく、勝者に分類しても良いような作品もあるが、作風が「現代風の時代劇」であるものも多く、読んでいて楽しめる、また繰り返し読もうという気にさせる小説群である。
個人的には「桃の花」「死なせてあげる」「お墓の下まで」「櫓音」「獲物」「破門」「城主の変貌」などがそれぞれいろんな意味で面白かったと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示