- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101216423
作品紹介・あらすじ
小堀商店。その扉はとびきりの料理のために開かれる。百貨店相談役の小堀善次郎、彼の右腕たる木原、芸妓ふく梅、若き和食店主淳。非凡な舌を持つ四名が後世に伝えるべきレシピをここに集めているのだ。ある日、小堀が見知らぬ男に刺されるという事件が起こる。その背景には明石焼をめぐる過去の経緯が──。さまざまな美味、通いあう人情、京の四季。あなたを虜にする、絶品グルメ小説集。
感想・レビュー・書評
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小説新潮2019年3月号:うどんカレー、yom yom vol.56:鯖飯茶漬け、vol.57:明石焼、vol.58:まる蕎麦、vol.59:もみじ揚げ、書き下ろし:南蛮利久鍋、の6つの連作短編を2020年9月新潮文庫から刊行。前巻と同様に小堀商店のメンバーが、なくなる料理のレシピを買取る展開。話の中で、最近の料理批判なんかも出てきて、人情味もあるのですが、今回のレシピ買いは、ちと押し付けがましいところがあるなぁと思いました。
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続編。
だいぶ前に一度図書館で借りたのだが、読みきれず返却。今回は前回と別の図書館で見つけて読み始めた。
今回の話はメニューを買い取るだけじゃない、「善さま」の人間味が垣間見られる掌編だった。
語り手が芸妓ふく梅だけなのかと思いきやそうでもないところが統一感に欠けると言えばそうなのだけど。
唐津の焼き物と料理のこと、焼き物の目利きのところを読みながらふと焼き物好きだった父のことを思い出した。
解説は少し多弁すぎると思った。 -
柏井さんの料理の表現はいつも素晴らしい。絡めてくる話もじわじわと効いてくる…うーん、食べたい…
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料理は美味しそうで、物語の人たちも魅力的ですが、京都弁が多いのはちょっと読みにくかったかな。文体って、その物語の印象に思ったよりも影響がありますね。
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京都が舞台なだけあって、京都市内の地名も色々出てくる。
お料理の描写は細かく、素晴らしいと思うが、京都弁がくどく感じる。
面白くないわけではないが、私的には、鴨川食堂シリーズの方が好きです。 -
京都好きで、食べることが大好きな私にはうってつけの本です。
柏井先生の本は京都の慣わしの勉強もできるので、以前から読んでいます。
ここに描かれている料理の数々を食べることができる場所があればいいのに。 -
30鴨川からずっと進化して作者がホンマに言いたいことを表現したいというのが伝わってくる。京都の柔らかい言葉も、出汁や仕込みの手順も、残すべきものと一時の流行りは区別できる人でありたいですね。
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シリーズ第2作。
なんだけど、読んだのはこれが初。
なくなりそうになっている良き料理レシピを買い取る。
ちょっとびっくりの設定。
これで、採算が取れるのか?
いや、たぶん、道楽に近いような。。
読んでいて、料理描写がとてもよい。
お腹のすく本かも。
この作者の方の別のシリーズを読んだことがあるけれど、それに近いなーという印象。 -
シリーズ第二作。美味しそうな料理、人情、そして京都弁が満載です。本作のなかでは、もみじ揚げの話が一番良かった。レシピ買取価格が知りたくなりますが、知らないままの方がいいのでしょうね。