レプリカたちの夜 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1976
感想 : 174
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101216515

作品紹介・あらすじ

動物レプリカ工場に勤める往本がシロクマを目撃したのは、夜中の十二時すぎだった。絶滅したはずの本物か、産業スパイか。「シロクマを殺せ」と工場長に命じられた往本は、混沌と不条理の世界に迷い込む。卓越したユーモアと圧倒的筆力で描き出すデヴィッド・リンチ的世界観。選考会を騒然とさせた新潮ミステリー大賞受賞作。「わかりませんよ。何があってもおかしくはない世の中ですから」。

感想・レビュー・書評

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  • ジャケットとタイトルに惹かれて…
    何という世界や?
    何か意味不明な感じはするけど、
    ミステリー大賞とったらしい。
    ミステリーちゃうと思う。
    SF?ファンタジー?
    ん…分からん。
    不思議な作品。

    自分が自分だけなんて、ほんとにそうなんか?
    ホントに人間なんか?
    自分?
    それって、何で分かるの?
    100文字以内で答えてみよ!

    …ごめんなさい…分かりません…

    もう悩まんと、日々、精進しながら生きていきます!
    こんなん悩み出したら、キリないし…
    病む…
    自我崩壊しそうな作品。



    まぁ、崩壊してもええけど。
    代わりいるし

    …怖わ…

    • ultraman719さん
      そうなんですよね。
      何?え?うーん?
      という感じなんですが、私は、何かスラスラ読めてしまったという…
      不思議な作品なのは、確かですね。
      そうなんですよね。
      何?え?うーん?
      という感じなんですが、私は、何かスラスラ読めてしまったという…
      不思議な作品なのは、確かですね。
      2023/11/13
    • よっぴーさん
      ultoraman719さん
      フォロー、いいねありがとうございます。
      僕もまだ、この作品しか読んでいませんが、なかなか独特な作品だと思います...
      ultoraman719さん
      フォロー、いいねありがとうございます。
      僕もまだ、この作品しか読んでいませんが、なかなか独特な作品だと思います。
      動物がいなくなった世界で剥製を作っている所から引き込まれました。
      結末も不思議な感じがして、印象に残っています。
      三作品この不思議な感じの作品があるので、是非読んでみたいなーと思っています。
      2024/04/06
    • ultraman719さん
      よっぴーさん

      こんばんは!
      コメントありがとうございます!
      何か、不思議過ぎて、?の嵐です。
      ミステリー大賞取ってるみたいなんですけど、ミ...
      よっぴーさん

      こんばんは!
      コメントありがとうございます!
      何か、不思議過ぎて、?の嵐です。
      ミステリー大賞取ってるみたいなんですけど、ミステリー?って感じの作品ですね。
      まさしく、不思議って文言が当てはまります。
      他のも不思議なんですね。また、読んでみようかな?
      2024/04/07
  • 安部公房のような世界観、匂いに包まれた異色の作品。
    これは創世の、そして神を解きほぐ話ではないか。
    ふわふわして捉えどころがないが、好きなテイストの小説だった。

  • 伊坂幸太郎さんの帯、シロクマときたら「透明ポーラーベア」となるが
    いったん頭から出して読み始める。

    最近読んだ、小山田浩子さんの
    「工場」を思い出した。
    あちらは巨大で不穏な、何を作っているか不明な工場
    この作品のは動物のレプリカをつくる工場、何をつくるかはわかっているが不穏な雰囲気がある。

    本当に何が起きているのかがわからない。夢なのか現実なのか、現代ではあるがパラレルワールドのような世界

    ところどころ意図的に漢字を使わないで表記されている箇所がある。

    「うみみず」さんが多分、作者が伝えたい事の本質を語ってる人なのか?と思いきや関連することを話しているだけなのかもわからず。

    レプリカとは、シロクマではなくて「レプリカたち」だから全員なのか?

    「夜」は夜中ではなく彼らの世界全体を指すのか?など
    答えがないのでいくらでも考えることが出来る。

    自分の中にオリジナルの部分はどこにあるのか?記憶なのか?それも作り物の映像や物語を見ていく中で、影響を受けて整形してしまっているので、どこまでオリジナルなのかがわからない。
    なんのレプリカなのか???

    白熊の見分けがつかないように、人間も他の動物からしたら見分けがつかないのかも…

    上記の「意図的に漢字を使わない」ことで、彼らが使っている言葉もレプリカがぎこちなく使う言葉なのか、現実の私たちとは定義の違う言葉なのか
    全てがあやふや
    似ている姉妹や、ドッペルゲンガー、代替品、注文通りにこなかった食事に「コレでもいいや」という人などの要素が配置されつつ

    産業スパイかもしれないシロクマと
    主人公はひっそりと闘うことになる。
    はずが…そう簡単にはいかず…

    あらすじに「デヴィッド・リンチ的世界観」とあり、それはそれで言われて嬉しいかはわからないけど「外国の映画だったら納得して見てしまうのかも」と思った。その見方もまたうみみずさんに怒られそうな考え方だ。
    人間、動物、種を超えてただの生き物として捉えるとどちらも曖昧で優劣はない。でもうみみずさん「動物っぽくない」とか言うしなぁ…

    わけがかわから過ぎるのに「ワケがわからない」とか「ツッコミを入れたい」と登場人物達も感じていて、それがまた余計に頭がこんがらがる。
    話に身を委ねるしかない。

    ミステリーとかどうでも良くなるわ。
    ものすごく好き嫌いが分かれそうですね。
    好きです。でも疲れてる時に読んだら心がしばらく持っていかれそうで怖いな…

    解説にて
    安部公房さん(この本と同時に「砂の女」を購入)、小山田浩子さん(直近「工場」を読了)の話が出てきて納得…

    コレはコレでクセになってきてるのかも…コレは「キメる本」だわ。

  • 私は一体何を読んだのだろう。
    黙示録という言葉が浮かんだ。
    時代や場所が不明瞭。日本人やブラジル人の名前、様々な動物。ここは方舟?

    シロクマが「アール」と鳴く。有る、在る、或?
    終始、不協和音が鳴っていた。
    メビウスの輪のように時空が繋がっている。

    オリジナルってなんぞや。自我って何?といったテーマが当然背景にあると思うが、そんな厄介なことを考えたくはない。すべてナンセンスに帰結するのだから。伊坂幸太郎さんも推しているって。ミステリー?SF?ちがうちがう、そうじゃない(笑)私はこれをメルヒェンと称したい。

  • なんだか訳わかんない。
    でも先が気になって読んでしまう。
    読み終わった時の気持ちは、
    この作者なんかすごい!だった。
    デビュー作でこんなの書いちゃったら
    後困るんじゃない??
    一條さんの他の本も読んでみたい。

  • 2016年 第二回新潮ミステリー大賞

    動物レプリカ工場に勤める青年が、本物と思われるシロクマを深夜の工場で目撃する。そこから、彼の日常は混迷を極める。
    読み手を不確実な混沌の世界に引き込もうとしているのでストーリーはほぼ無い。
    「不思議の国のアリス」暗黒・大人版。せめて、夢オチは避けて欲しいと思いながら。
    ラストで少し踏み止まる。「レプリカ」というところが主題のようだ。不条理と表現するには、散らかりすぎました。

  • え、意味分からへん。なんなん?なんなん?うわ、溶けた。あれ、普通にまた出てきた。は?は?お~、わけ分からん!
    正味こんな本でした。

  • えっ、えっ!?
    独特すぎる。展開が突飛すぎる。
    伊坂さんのおすすめの帯を見て買いましたが、、、
    よくわからなかった。レプリカ、レプリカ、うん、レプリカなのね。

  • 動物のレプリカを製造している工場で、品質管理部の往本(おうもと)は、ある夜、動くシロクマを目撃する。レプリカなのか着ぐるみなのかそれともとうに滅んだはずの本物なのか? 工場長はそのシロクマについての調査と抹殺を往本に命令するが、以来往本の周辺では次々と奇妙なことが起こり・・・。

    いつのまにかいなくなった部長、曖昧な記憶、ドッペルゲンガー、工場の地下の噂、水路に現れるピラニアや鮭、ハゲなのにモテる同僚・粒山、動物について熱く語る女性うみみずさん、巫女のような呪力を持つ自称・粒山の妻ナシエ、変な日本語を喋るアパートのブラジル人姉妹、工場長の死体、凶暴なシロクマ、自称人工生命体の美少女シーニーニー(C22)、うみみずのレプリカ、ターンテーブルカッパ・・・等々、次々出てくる変なキャラ、うっすらと不条理が漂う、奇妙な世界観。ずっと悪夢の中にいるような、わけのわからない事象が次々起こる。

    個人的にはとても面白かった!新潮ミステリー大賞という言葉はとりあえずいったん忘れて、現代的な安部公房だと思って読めばほぼ間違いないかと。初期の伊坂幸太郎みもあるし、文章自体はいたって読み易い。個人的にはブラジル人姉妹の会話がツボってかなり笑えたりもしました。毒舌のうみみずさんのキャラも好き。

    人間以外の動物や物質にも自我や意識、感情はあるのかということについて度々言及される。思い切って断言しちゃうけど、これ、テーマは『ブレード・ランナー』と同じだ。レプリカ=レプリカント。

    主人公の往本は、たびたび「え、今、死んだよね?」という目に合わされるのだけど、なぜか次の瞬間には当たり前のように日常に戻っているということを繰り返す。悪夢なのか記憶障害なのか、それとも修理されては戻されているのか。記憶、自分を自分たらしめているもの、人間を人間たらしめているもの、それはいったいなんだろう?

    あと余談ですがターンテーブルカッパというものがあまりにも素敵で欲しかったです。頭のお皿がターンテーブルになっていてレコードをかけられる河童!そして背中の甲羅にはレコードを収納できて、連れて歩けるという効率の良さ!ビーチボーイズの「ペットサウンズ」をこのカッパで再生するシーンはまさに「素敵じゃないか」と思いました(笑)

  • 読解力が無く、面白さを見出せませんでした。

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