百人一語 (新潮文庫 う 5-9)

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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101244099

作品紹介・あらすじ

神話時代の倭建命から現代の三島由紀夫まで、古今にわたる著名な日本人百人の印象的な一言。遺された言葉を通して、その人の人生と思想の核心を読み解く。文学・芸術・学術・宗教・政治…等々、あらゆるジャンルの正統も異端も含めた日本人が、どう生き、どう思想してきたかが、清冽な太い流れとして浮び上がる。-「梅原日本学」のエッセンスにして、更なる新展開を示す名著。

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  • 梅原猛 「 百人一語 」

    日本の作家、僧侶など100名の思想を抽出した本。日本の思想体系が少し見えてくる

    在原業平「ついにゆく道とは かねて聞きしかど 昨日今日とは思わざりしを」
    *死の道とは 最後には行かねばならぬ道と聞いている

    松尾芭蕉「月日は百代の過客にして、行き交う年も又旅人也」月日=永遠に生死の旅を続けるもの

    琵琶法師「おごれる人も久しからず、只春の夜の夢のごとし」

    与謝野晶子「君死にたまふことなかれ」

    吉田兼好「人皆 生を楽しまざるは 死を恐れざる故なり。死を恐れざるにあらず、死の近き事を忘るるなり」
    *死の自覚(死への存在である本来の自己の自覚)によって 外の自己を内の自己へ帰する

    川端康成「仏界 入り易し、魔界 入り難し」
    坂口安吾「生きよ 墜ちよ」

  • 配置場所:2F文庫書架
    資料ID:C0019109

  • 「大国主命」から「川端康成」まで、日本史の中に登場する100人の人物を取り上げ、彼らに寄せる著者の思いを綴った本です。梅原猛という、かなり屈折率の強いフィルターを通して、それぞれの人物の魅力が短い文章の中に示されています。

    聖徳太子や柿本人麿、太宰治といった、著者がこれまで論じてきた人物ももちろん含まれていますが、中には福沢諭吉や三島由紀夫など、意外な人物も取り上げられていて、興味深く読みました。

  • 百人の偉大な先人の言葉を梅原氏がかなりの独自の視点で解説。うら若き高校生だった頃、この本を読んで日本史の授業を受けていた私は歴史の授業を一人違った視点で楽しんでおりました。梅原猛の本の中でも読みやすい一冊なので若い方も十分楽しめるはず。

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著者プロフィール

哲学者。『隠された十字架』『水底の歌』で、それぞれ毎日出版文化賞、大佛次郎賞を受賞。縄文時代から近代までを視野に収め、文学・歴史・宗教等を包括して日本文化の深層を解明する〈梅原日本学〉を確立の後、能を研究。

「2016年 『世阿弥を学び、世阿弥に学ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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