- Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101247205
感想・レビュー・書評
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架空の町「本所しぐれ町」に暮らす人々の様々な人間模様を描く12の連作。
その中で「おしまいの猫」はチョット怖い。
旦那持ちのおもんが間男である栄之助の店先を行き来して意味深な笑顔を見せたのは、あまりお見限りだと色々と面倒な事が起こりますよという脅しなどではなく、2人の仲を知った旦那がおもんと組んだ罠に栄之助を嵌めるための前振りではなかったかと思うと女性の怖さを感じるなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
藤沢周平作品は、何度でも読み返したくなる。
20数年ぶりの再読。
著者が作った架空の町=本所しぐれ町に暮らす人々の日々の暮らしの哀歓を描いた市井もの。
登場するのは、女癖が悪く女房に実家に戻られた若旦那、女房に若い男と出奔された夫、性悪女に騙される隠居、裏店で健気に生きる子供たち、等々。
脇役が次の話では主役になったり、また別の主役が今度は脇役になったりと、回り灯篭のような連作12編。
著者は、人間の弱さへ共感しながら、彼ら彼女らを愛情を込めて描いている。 -
しぐれ町という架空の江戸の町を舞台にした短編集。ところどころ差し挟まれる「ねこ」タイトルの話。タイトルで「お、きたきた」って思っちゃう(笑)。あのしょーもない男はどうしてんだか…って思っちゃう(笑)。
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面白かったけど、なんだか中途半端な、スッキリ終わらない感じがした。
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江戸の市井の人々の悲喜交々を描く連作長編。わずか十歳の少女が死んだ父親の借金のために自ら女郎屋に身売りする『約束』は読んでて辛かったが、作者はちゃんと少女に救いの手を差し伸べる結末を用意していた。よかった(^^;;
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江戸深川、本所しぐれ町。
市井の人たちの人情物語。
人情味溢れ、温かな物語。
読んだ後に、思わず笑顔になってしまう。 -
途中まで読んで、ひと月あまり中断してしまったので、せっかくの連作をふいにしてしまったのが残念。
作品の素晴らしさ十分に味わえず、もったいないことをした。 -
自分の頭の硬さからなのか、浮気や惚れた腫れたの心のゆらぎにどうしても共感できず・・・