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- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101251837
感想・レビュー・書評
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現代小説でここまで文章も世界観も繊細でレベルが高くて入り込める小説ってあるんだなーって思った。一直線で時間が進んだり過去を回想したりするのではなく膜が一枚一枚重なってるように今になったり過去になったり交差していく。昔撮ったビデオを見返すようにこの物語を読んでるんじゃないかなという感覚になる。恋愛をしなくても結婚して子供を産む事の是非を問う小説だと思って読み始めて、でもこれは純文学だから明確な答えを著者は与えてくれない。読み終わって、この物語の時間の流れを味わうとその選択が正解か不正解かなんてないと思う。ただそういう過去、人生があったということ。こういう過去の文豪のような味わい深い文章を書く人が現代にいるというのは珍しい。
アミそんなに遠くに行かないで。アミが薄のなかで私を呼ぶ。この最後のシーンから全く愛おしくないわけではないんだろうなと思った。独特の付かず離れず、若干遠いくらいの距離感。
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