働きざかりの心理学 (新潮文庫)

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著者 : 河合隼雄
  • 新潮社 (1995年4月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101252223

働きざかりの心理学 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 1998.6.29~ 7.7 読了

  • たまたま古本屋で手に取った本だが、やはり河合隼雄さんは外れが少ない。
    親子関係において、独立と依存は反対語ではない。適度な依存を得てこそ、子はある日すっくと立ち上がり歩きだすことができるという話。
    「天使のまねをしようとするものは、悪魔のまねをするに至る」子供に良い子であれと求めすぎると、内側で悪魔的あるいは陰的な因子が育っていくことは避けられないという話。
    いまの若者は、場の倫理を前提として個の倫理を加えたものに従っているという話。
    読み終わって2日経ち、断片的にしか思い出せないが、これらは全て家族のある中年の、つまりは働きざかりの、おじさんの直面する問題として繋がる。
    会社で奮闘する一方で、家族のセンシティブな問題にも向き合わないといけない。
    そんなおじさん達の切迫感が伝わってきた。
    河合さんのいうように、今まさに「中年学」なるものが必要かもしれない。

  • 30~40代の家庭を持った社会人へのカウンセリング事例を引用しながら、職場や家庭で直面する危機を心身両面から探り、解決の道筋をコメントしたエッセイ。
    河合著「家族関係を考える」と同様に家族のなかで生じる対立や葛藤を分析する視点は同じで、題材となるケースが「働き盛りの会社員」とその家族という設定。
    子供に対する親の接し方、育て方といった身近な話題が多いので、「働きざかりの」部分はあまり気になりませんでした(本を手に取るときには目を引かれたけど)。

  • 近代の働き盛りといわれている中年男性の周辺の心情や問題に関して描かれている。
    結構前の本なのに、子供との問題、家族との問題、社会との問題、同僚との問題など、やっぱりいつの時代も
    課題はあんまり変わらない。

    ただ、心に留めておきたい箇所は「教育」で。
    こんなに豊かになった社会で、子どもは親から与えられすぎてしまって。
    自分で一生懸命、欲しいものを選んで買う楽しさや迷いや葛藤。
    友達や先生との喧嘩の中で学ぶ人間関係や倫理感。
    人格を形成する上での貴重な経験を奪ってはないだろうか?という問い。

    大人になれば、欲しいものを自分で買える。誰かを攻撃したりするのは良くないし、思いやる気持ちが大切なのはわかる。
    でも、失敗をさせてあげない、苦痛を味あわせないことは
    実はとっても不幸なこと。
    与えてあげられるけど、あえて与えない、という選択は「愛する」ことなんだよ。
    という内容にハッとした。

    人との関わりの中で、苦しんで悩む期間を経験しなければ、
    人は何かに気づくことも成長もできない。
    障害も無くスムーズに成長することはないんだと、
    カウンセリングの目線から語られていて、読みやすかった

  • 第5章 働きざかりの社会学の後半 いかに老いるか 中年期から死を意識して生きる。P205〜 死を受け入れる。
    考え方 味方 切り口

  • 事例としては、今となっては古いものではあるが、時代は変わっても問題の根は共通するものなのかもしれない。
    ただ結局は、ひとつひとつの事例ごとに解決策を見出さなければならず、それも当事者全員が気付かなければいけないことでもあり、簡単ではない。

  • 本書は30~40代の働きざかりが、いかにして会社や家庭、そしてそこから起こる問題に向き合っていくべきかを指南した本である。「つきあいの功罪」「会議と疲れ」「妥協と協調」「男女の迷走」「いじめの病根」そして「中年の危機」。誰もが避けては通れない大切な課題を考える。

    第1章 働きざかりの心理学
    第2章 働きざかりの親子学
    第3章 働きざかりの夫婦学
    第4章 働きざかりの若者学
    第5章 働きざかりの社会学

  • 人間の人生は上昇と下降を同時におこなっているものなのである。生きていることは常に死という裏づけをもっている。若さにものを言わせて、どんどん上昇しているように思っているときでも、それは実のところ死に近づいているのであり、老人になってひたすら体力は衰えてゆく一方であっても、たましいの方は上昇を続けていることもある。 ハッとさせられました。人間って深いなぁ!

  • 初出昭和56年。約35年前の「現代」の病理を云々。お話としてはわからなくもないが,これが一般的な人々の「心理学」の代表的イメージなのかと思うとちょっとつらい。あとまあ対象がなんったって働き盛り,30〜40代の話だけにいろいろ刺さってつらい(苦笑)。

  • PHP文庫版で購入。

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