- Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101335438
作品紹介・あらすじ
業績悪化に苦しむ損保代理店課長の田口(42)は、法人契約をまとめた部下の千咲(32)と寝てしまう。彼女には社内結婚した年下の夫がいた。危ういダブル不倫は爛れてゆく。深夜のオフィスや屋上での交接、ウリセンボーイとの乱交。その度に千咲の知的な美貌は羞恥に歪んだ。刹那の快楽こそが救いだった。だが快感に溺れ切った田口の心は、やがてちぎれていく……。官能ノワール長編。
感想・レビュー・書評
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官能小説ですが文章は上手いし人間をリアルに描写できているため、性的満足を得たいだけの読者以外にも興味を持って読めるのではないでしょうか。
私はこの作家のファンなのですが、大きな理由は視点が主人公の男性で固定されている所です。多くの官能小説では、男性の心理描写と女性の心理描写が交互しますが、なぜヤラれる側の女の心理に共感しなくちゃならないんだって興ざめします。また官能小説に登場する女の心理や性衝動には心理描写という形で明文化してはならない謎の部分があるべきで、それを解明すべく想像を巡らす作業が読者の感情没入をより深くするんじゃないかと思います。もちろんそのためには男からみた女の言動や表情等の描写が巧みでなければならないのですが、この作家は上手いですね(重複w)。
このような官能小説家が増えることを願っています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
草凪優の官能小説はライトなエロ小説とは一線を画する。同様な小説家として花房観音が挙げられる。小説をしっかり読ませた後、何かしら考え深い思いをさせられるわけだ。ただただやってるってだけじゃない(笑
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2014.1.22