- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101354828
感想・レビュー・書評
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とにかく主人公が、真面目。女友達ばかりなのに普通に飲み友でとどまれるところも真面目(例外はあった)。糖尿病の食事療法の予算内での単位に照らし合わせた食材の選択や調理法などの具体的な取り組み。効率的に行うために表まで作成して、、、。とにかく几帳面で真面目。
文体こそコミカルなタッチですが糖尿病という病気に対して神経質レベルで真摯に向き合い努力している。(具体的な食事療法の所は説明がいちいち細かすぎて私には無理だなーと匙を投げたくなるレベルでした)
でも、その性格が災いしてるのではと思いました。妻との諍いや飲み友で終われなかった過ちなど。。。我慢も度が過ぎるとストレスとなり無謀な行動で人間関係壊れてしまったり身体にも悪影響を及ぼしてしまう本末転倒。
一時はどうなることかと思いましたが最後シュガーな俺とタイトル通り締めくくれているのは気持ちが良かったです。
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シュガーな俺がシュガーな俺を読む。あるある、わかるわかるとうなずきながら読み終えた。
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作者の実体験を基に書かれた、糖尿病をテーマとした小説です。 糖尿病は中年で太めの体型の人がかかると思っていたのですが、作者のような細身の人でもかかる可能性があることに驚きました。それにしても糖尿病がもたらすストレスが怖い・・・毎食の栄養バランスをg単位で気にしなければならない。血糖値測定器のモニターに表示される数値に安心したり、恐怖したりする生活。一緒に暮らす家族とも、糖尿病によるストレスが原因で些細なことで喧嘩をしてしまう。本当に百害あって一利なしです。
Podcastでこの本を取り上げています。 糖尿病を小説で気軽に読めるオススメの1冊です。 ⇒http://shinmaga.com/2016/04/11/post-280/ -
33歳で糖尿病になってしまった彼の、壮絶闘病エンターテイメント小説。
おそらくほぼ実体験であろう内容。糖尿病って、知ってるようで全然知らない、本当に辛い状態……ということを、深刻になりすぎず知ることができる本でした。 -
作者自身の実体験を元にした糖尿病闘病記。
イメージだけが先行しがちな病気だったが、その実態や恐ろしさがたんたんと、かつわりあいコミカルに描かれている。 -
糖尿病って、知ってるけど知らなかった。こんな辛い思いをしながら、からからと笑う祖母の強さを知った。
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題名と表紙絵に惹かれて購入。実話エッセイかと思いきや、糖尿病がよく分かる「闘病小説」だった。
食事療法について勉強になる。
主人公の男がやけに「自分は異性の友達が多い」ことを言うし、「決して浮気者ではないのに、妻帯者でありながらちょっとした`過ち'を何度か犯してしまう」ところが個人的に好きになれない。星4つ。 -
勘違いしちゃいけないのは、あくまでも「小説」ということ。なんだけど。
ちまたガン体験記・闘病記はあまたあれど、糖尿病を「シュガーな…」とタイトルする軽いセンスで書きあげられた稀有な『闘病小説』。 -
解説が村上祥子さん
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エッセイや闘病体験記などと、小説の間には果たしてどんな違いがあるのだろうか。ほとんど実体験を基にしたこの糖尿病体験小説を読んでいると殊のほか思う。フィクションかノンフィクションかそこにはエンターテイメント要素、すなわち読み手を楽しませようとする意志が関係しているのかもしれない。楽しんで読んでいるうちに、糖尿病という身近でもよく聞く病気の知識が自然と身に付いてしまう。あとは主人公の性格がとても細かいし、器もやや狭い。しかしそこが、リアリティがありよかった。涙ものや、危機感をあおるようなノンフィクションを読むくらいなら小説を読んだ方がよほどためになる事がわかる良作だった。