向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101355511

作品紹介・あらすじ

夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。

感想・レビュー・書評

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  • 「映像化できない作品」という感想を読んで気になり読み始めた。
    物語序盤でその意味については納得した。

    つもりでいた。しかし、怒涛の展開を見せる終盤でその感想の意図を真に理解した。
    わざわざ読み返すまでもなく、最初から何かひっかかる表現が出てくるので、今から読む人にはぜひその小さな違和感を忘れずに心に持ち続けたまま読み進めてほしい。

  • オススメ

  • 超ネタバレ


    ミカはまぁ始めから違和感アリアリだったので納得だけど、トコお婆さんとスミダさんには驚いた。

    ミカのことをSくん(蜘蛛)が簡単に受け入れたのも、スミダさんのことを何にも思わないのもミチオの作った物語だから
    Sくん(蜘蛛)の話がチグハグなのはミチオが知らない情報はミチオが作ったSくん(蜘蛛)は話せないから
    登場人物全員可哀想だった

    全部、ミチオの妄想だとわかってから読み直すと楽しいのと、イッキ読みしたので☆4つです。

  • 終盤手前までは、子供たちの真夏の冒険譚という感じで、少し怪しげでダークな部分もありながらも夏を感じるワクワク感のあるストーリーという感じだった。

    最後は雰囲気がガラッと変わり、子供たちの〜みたいな可愛い要素が皆無になる。
    ただ、自分の読解力のなさもあり、エピローグ入る前の結末を読んだあと、結局どう言う話だったの?となった。
    結局誰が何をして、誰が何をしてなかったの?と言う整理が間に合わなかった。

    エピローグについては、もともと色々な解釈があるみたいな話は聞いてたので、そこまで唸らされることはなかったものの、やっぱりそもそもの結末が理解できずモヤモヤした。

  • 自殺した友人の遺体を見つけてしまった少年と、あるものに生まれ変わってしまった友人とで、謎を解明するミステリー。
    あらすじはファンタジーに聞こえるが、内容はかなり陰湿。。共感できなさそうで出来てしまう登場人物の闇に寒気がする

  • メモ

    間違えた、道尾

  • 私ってまだマシなんだなと思うと同時に
    過去(小学生の時)に、捕まえていたり、
    歩くところを気にせずに地面を進んだ記憶が蘇った。


    メンタルが落ちる所まで落ちたけど、勇気がない私が
    悪い意味でも良い意味でも、気づきを得た。
    何か変わった気がした。変われる気がした。

    この本を読んでのこの感想なのは変かもしれない。
    人にオススメはしないけれど、私にはハマった。
    (好きとかではなく、パズルのピースがハマった)


    深堀りや答え合わせをあまりせず、
    記憶が薄れた頃にまた読むかも。
    夏と夜から遠い時に読みたい。

    いまもう1回読むのは心にも頭にも負担なので
    このふわふわとした感覚のまま、今回は終わりたい。

  • 難しかった、、
    けど、ノンストップで1日で読んでもうた

  • 確かに、好き嫌いが分かれるかも。
    陰か陽でいったら、陰が強めというかー…陰だらけの話です。
    でも、楽しめました。3人で犯人探しするとか、状況が変わっていく中盤。そして終盤、先が気になって仕方なかった。特殊設定とか、性描写が苦手な方は難しいかもですね。
    数年後に再読したいと思います!

  • ずっと気になっていた作品。
    読み終わって全てを理解出来ていない気がして、どなたかが書かれていた解説を読んで納得。
    好きとか嫌いとかではなく、忘れられない1冊になった。

  • 友達に勧められて読みました。
    事前知識ゼロで読み始めました!

    転生もの?!
    虐待?
    ぺド?
    ホラー
    ミステリー
    サスペンス……


    自分なりに考察して最後まで楽しめました~!
    広げた風呂敷を綺麗に畳んでくれたのでスッキリ!!!



    これを言ってはお仕舞いなんだけど、彼がああなる前に救う手はあったでしょう、と母親目線から思ったり……

  • 独特の雰囲気、物語の展開が最高すぎる。中盤に「ん?」と思うような文が出てくるが、それが終盤に回収され思いもよらぬ展開になっていく。この本を読んだ時の衝撃は本当に凄かった。

  • 今までで、そしてこれからもおそらくNo.1のミステリー小説。序盤から独特の雰囲気、世界観を醸し出し、スリルも楽しめる。感情移入も驚くほどしてしまい、2転3転する物語でずっと面白かった。最後は賛否両論あるが、この世界観を壊さない最強の終わり方ですごくよかった。

  • 感想を気軽に書けないぐらい、衝撃的な話でした。
    今まで読んだことがない話の展開でした。

    主人公のラストの心境は色々と深読みできそうで
    面白かったです。また読み直したい。

  • 圧倒的読後感の悪さが逆にいいともいえる今作。
    狂気と理性、現実と幻想が混ざり合ったカオスの極みとも言えるイヤミスだった。

  • 夏休みを明日に控えた終業式の日。ミチオは先生に頼まれて、欠席していたS君の家に配布物を届けにきていた。そこで目にしたのはS君が首を吊っている姿だった。慌てて学校へと帰り、報告したの後に戻ってみると何故か彼の死体は忽然と姿を消していた。1週間後、S君はあるものへと姿を変えてミチオのもとに現れ「僕は殺されたんだ」と主張する。ミチオは妹のミカと一緒にS君の事件について調べ始めることに。謎が謎をよぶ事件に隠されていた秘密とは。

    個人の賛否両論はあるとは思いますが、間違いなく記憶には残る名作だと感じました。

    何を書いてもネタバレにはなると思うので、このぐらいしか書けることはありません(笑)。

  • なぜ友人が死んだのか
    なぜ友人の死体が消えたのか
    なぜ犬や猫の死体が荒らされる事件があったのか
    なぜ母親の態度が奇妙なのか

    何を書いてもこのお話の魅力を損ねてしまう。何も調べずこの本を楽しむのが一番いい。

  • 続きが気になりハイペースで読んでしまったので、しばらくして今度はゆっくり再読したい。

  • 道尾秀介さんの作品を初めて読みました!

    他の作品もぜひ読みたいと思える完成度であると共にこれを基準に他の作品を読むのはハードルが高すぎるようにも感じる。

    ミチオ(小学4年生)とミカ(3才)が同級生 S君の死因に迫るサイコパス・サスペンス作品。

    小学生と3歳児とは思えない行動力と推理力に疑問を抱いていたが納得の回収劇。
    読了後、読み返すとそこで初めて気がつく伏線やヒントの数々に緻密に練られた作品だということを実感する。

    作品を通して続く巧妙な嘘と幼さの残る本音から
    ありふれた穏やかな時間こそ人は常に望んでいて
    喪失感や孤独に勝る恐怖はないとさえ思えた。

    常にタイトル通りの鬱蒼とした雰囲気の中、無理に明るく振る舞われている印象があり、苦手意識のある方もいるかも知れません...が!

    それでも手に取って良かった!
    と思える作品でした。

  • 夏休みを迎える終業式の日。
    先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。
    きい、きい。
    妙な音が聞こえる。
    S君は首を吊って死んでいた。
    だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。
    一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。
    「僕は殺されたんだ」と訴えながら。
    僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。
    (アマゾンより引用)

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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