- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101368788
作品紹介・あらすじ
北海道富産別市立バトラー病院は過疎化とともに経営が悪化し、市財政のお荷物と化していた。市長一派は民間譲渡も視野に入れた改革に手を付ける。医師・看護師の減給を決行し、赤字のままの予算案を市議会に提出。医師を供給してきた北斗医大はその無策に激しく反発する。東京からやってきた外科医城戸健太朗は新院長大迫佳彦と女医吉川まゆみとともに病院改革に乗り出していくのだが……。
感想・レビュー・書評
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病院を舞台にした小説は好きなので読んでみたが、ちょっと読みにくく面白さを感じなかった。また、時間のある時に改めて読んでみようと思う。医療的なものより病院経営的な部分の話が出てきて読んでてしんどくなる。
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22/11/13読了。
地方都市の医療提供体制はまさしく「限界」。
日本全体が人口減少社会に突入しており、多くの日本人が関心を抱いてほしいテーマを本書は取り扱っている。
だからこそ、病院運営の具体に踏み込んだ内容を期待したのだが、残念ながらそうではなかった。
巻末に参考資料や実際の病院関係者のアドバイスもあったと示されているが、本書では病院運営の難しさが地方自治体職員と地方議員、住民の無知や認識の甘さ、身勝手さに帰結しており、病院側が反省すべき点が書かれていない。
私自身も病院運営にわずかながら関わっている者として、本書は一方的な偏見を持って書かれているように思えてならないし、この本を読んだ人が地方都市における病院経営の有様に誤解を持つことを懸念する。
興味深いテーマだけに残念な内容だった…