雪の果て: 人情江戸彩時記 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101391632

作品紹介・あらすじ

貞次郎の想い人、弥生は心ならずも目付神崎に嫁いだ。貞次郎は奸計に遭って、神崎の腕を斬り脱藩。江戸での潜伏の日々、神崎の参府と弥生の出奔を知り……(「雪の果て」)。餅菓子を売りながら女手ひとつで幼子を育てるおみさの前に、父親になるはずの男が五年ぶりに現れたのだが、幕吏に追われる身となっていた(「梅香餅」)。女たちのはかなくも強靱な愛の姿を炙り出す傑作人情譚四編。

感想・レビュー・書評

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  • 見慣れない言葉がいくつかあり、初めは読み進めるの苦戦するかな…?と思っていたが、それを覆すほどストーリーが良かったので、スラスラ読めた。

    江戸を思わせる表紙絵の通りに、ちゃんと江戸を感じられたし、それぞれのお話の思いがけない展開に胸が熱くなった。

  • ブックオフで何気に手にした一冊ですが、久しぶりに読みごたえのある時代小説短編集でした。あっという間に読了し、同シリーズの別の一冊を早々と買ってしまうほどです。藤沢周平氏の作風に近いものがあるのかなとも思ったりしますが、人生つらい時期や苦しい時期があっても、実直に生きてさえいれば必ず報われるときがくるという気持ちにさせてくれます。

    藤原緋沙子さんの数々の作品を、これから色々と読んでみようと思います。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    貞次郎の想い人、弥生は心ならずも目付神崎に嫁いだ。貞次郎は奸計に遭って、神崎の腕を斬り脱藩。江戸での潜伏の日々、神崎の参府と弥生の出奔を知り…(「雪の果て」)。餅菓子を売りながら女手ひとつで幼子を育てるおみさの前に、父親になるはずの男が五年ぶりに現れたのだが、幕吏に追われる身となっていた(「梅香餅」)。女たちのはかなくも強靭な愛の姿を炙り出す傑作人情譚四編。

    令和元年12月1日~2日

  • 2017.6.6.

  • 短編四話
    題名にもなっている第一話は主人公が故有って脱藩した武士、残り三話は市井のたくましい働く女が主人公
    どの話も最後はホロリ!
    歳のせいかこういう終わりがいい

  • 2016年5月新潮文庫刊。シリーズ3作め。小説新潮2014年1、7月号、2015年7月号掲載の3編に書下ろし1編を加えた文庫オリジナル。4編の中では、永代橋が良かった。とは言え、いずれももの足りなさがあるというか、長編ネタ的なところがあり、短編としては、まとまりが弱いように思います。

  • 主人公を定めてない人情江戸彩時記の第3弾。江戸のええ話が4編収録。なかなかいいですが、私はシリーズもの好き!

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著者プロフィール

藤原緋沙子(ふじわらひさこ)
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。シナリオライターとして活躍する傍ら、小松左京主催の「創翔塾」で小説を志す。2013年に「隅田川御用帳」シリーズで第2回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。本書は土佐の絵師として人々の幸せを願い描き続けた金蔵の生涯を温かい眼差しで活写した渾身の時代小説。著者の作家生活20周年記念作品である。著書に「橋廻り同心・平七郎控」シリーズ(祥伝社文庫)他多数。

「2023年 『絵師金蔵 赤色浄土』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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