- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101499017
感想・レビュー・書評
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<産まれた時期について>
その風貌から、ベートーベンと同世代かのような錯覚をしていたが、ブラームスが産まれたときベートーベンは、既にこの世にいなかった。
ブラームスが産まれたとき、ワーグナーは20歳。ブラームスは、自分が思っていたよりも”遅く”産まれていた。
<ドイツレクイエム>
私は聖書の神がかり的な記述が苦手なのだが、ブラームスの”ドイツレクイエム”には、そのような引用が全くないように思う。宗教曲は、歌詞もラテン語での制作が基本が伝統だったはずだが(モーツアルトのレクィエムも原典はラテン語)、ブラームスのレクイエムはドイツ語。作品も、宗教に前のめりではなく、宗教抜きでも”作品”と成り立つ音楽性を備えている。
上記の事実から、音楽家が教会の下請けだった時代から、対等というか、音楽家の地位の向上、いいかえれば、音楽が”宗教的な制約”を突破して、自由を勝ち得ている、ひとつ突き抜けた時代に到達したことを示している作品なのだろう感じた。
<4つの厳粛な歌>
最晩年に、自分のために作った音楽。原典の旧約聖書、新約聖書の該当箇所を確認したいという欲求が生じた。
<不遇な幼年、壮年時代>
ハンブルクの楽団に空席が生じても、出自の身分の低さから、就任できなかった辛さ。
<引っ込み思案 社交的でない性格>
もっとも可能性があったアガーテとも、結婚できなかった理由はなぜなのか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
欲しくて手に入れた本。少し残念なのは、ページ数が思ったより少なかったけど、写真の数が割りとあったので、良かったと思います。ブラームスとクララシューマンとの関係は、ブラームスの片想いで終わった様な気がします。もし、その後に出逢うアガーテと結婚してたらどうなってたのか気になったりしてます。