魔弾の射手 :天久鷹生の事件カルテ (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
3.96
  • (119)
  • (200)
  • (112)
  • (3)
  • (6)
本棚登録 : 2309
感想 : 131
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101801629

作品紹介・あらすじ

廃病院で相次ぐ転落死。不可視の“魔弾”とは? 西東京市に聳える時計山病院。十一年前の医療ミスで廃院に追い込まれたこの場所で、一人の看護師が転落死する。死亡状況や解剖結果から自殺が有力視される中、娘の由梨だけはそれを頑なに否定した。天医会総合病院の副院長・天久鷹央は彼女の想いに応え、「呪いの病院」の謎を解くことを決意する。死体にまったく痕跡が残らない“魔弾”の正体とは? 現役医師が描く医療ミステリー!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 天久鷹央の事件カルテ第五弾!
    今回の舞台は廃病院
    鷹央がインフルエンザで動けいない中、小鳥遊と鴻ノ池の二人で、廃病院の調査が面白い。

    廃病院となっている時計山病院にて、女性が転落死。
    警察は自殺として事件性なしとする一方、娘の由梨は母親が自殺するはずがないと、頑なに否定。
    由梨の想いを受け入れて、鷹央、小鳥遊は調査を開始します。

    医療ミスで廃院に追い込まれた時計山病院は、当時の院長、被害者含めて自殺。これまでも、10人以上がそこで自殺している自殺の名所で「呪いの病院」。
    さらに、幽霊が出るという噂の廃病院です。
    そこを深夜、小鳥遊と鴻ノ池が調査、幽霊と対面?してドタバタするところは楽しめました。

    調査を進めていく中、転落死した女性の兄も同様に時計山病院から転落死。
    自殺なのか?
    事故なのか?
    それとも殺人なのか?

    犯人は、この人っぽいよねって思いますが、魔弾の正体がさっぱりわからない。

    鷹央がすべての真相を解き明かします。
    魔弾の正体はびっくり。
    そうですよね。医療ミステリーですからね(笑)

    エンディングもスッキリ!

    お勧めです。

  • 今作では自殺ではなく、「魔弾」による殺人だということがわかっているのだけど、そのからくりがなかなかわからない。
    結末を見ても、これは私にはわかるはずもないなぁと思った。
    「魔弾」が医療とどう絡んでくるのかと思ったけど、そんな疾患があるとは!

  • ☆4

    シリーズ10作目

    今作も読み始めると続きが気になって、ページを捲る手が止まりませんでした!(面白かったです!)
    シリーズを重ねるごとに「タカタカペア」の絆も深まり、鴻ノ池がどんどん統括診断部の一員になってきているのが嬉しいです❁⃘*.゚

    それにしても、魔弾のトリックはどんなに推理しても全く分かりませんでした…!

  • 魔弾。これはちょっと医療関係者ではない普通の作家さんには思いつきそうにないトリックです。面白いかったですが、ここまで専門的なネタになると、これをミステリーとして解ける読者はいるんでしょうか?

  • 知念実希人『魔弾の射手 天久鷹央の事件カルテ』新潮文庫。

    こちらも半年ほど寝かせていた天久鷹央シリーズ。ラノベのようなイラストの表紙がオジサンにはキツいな。従い、会社の休み時間にはお気に入りのCUBIXの文庫カバーを付けて、眉間に皺をよせて読まねばならないのだ。

    読んでみるといつも通りコミカルな面もあるが、描かれる事件はなかなかハードなものだった。しかし、事件の真相は少し苦しいかな。

    西東京の廃病院で20人もの命を奪い、連続する転落死は呪いなのか。全てが自殺として処理されるが……不可解な事件の謎に天久鷹央と小鳥遊の凸凹コンビが挑む。

    本体価格630円
    ★★★★

  • 天久鷹央の事件カルテの5作目
    今回もイッキ読みです。

    西東京市にある廃病院、時計山病院で病院の娘の看護師が自殺。看護師の娘由梨が、「母は自殺ではない、私一人を置いて死なない」と言う。

    トリオ化した3人、鷹央、小鳥遊、鴻ノ池が事件を解決する。

    「魔弾の射手」の魔弾ってそうゆう事だったのね!そして、射手は貴方‼︎

  • 世の中には本当にいろんな病気があるのね。いつもわからないけど今回は「なんだそれは⁈」という感じでした。いつものメンバーの会話が楽しい。

  • '22年6月15日、聴き終えました。Amazon audibleにて。

    結局、現時点でaudibleで聴けるシリーズ全作、聞き終えてしまいました。本作も含めて、全て楽しんで聴きました。面白かった!

    以下、今作の種明かしに、「ほんの少しだけ!」触っているかも?ご注意を!

    読者が謎解きをする、所謂「本格、パズラー」タイプのシリーズではなく、ストーリーそのもの(?)を楽しんで読んでいくシリーズだと、僕は思います。(今作のトリックなんて、まさに診断医か専門医以外、解けないのでは?)
    でも、鷹央と小鳥のやり取りを中心に、キャラはそれぞれ魅力的で、物語全体として、イキイキとしてて…とても楽しかったです!

    知念実希人さん、次は何を読もうか、聴こうか?ハハハ╮(^▽^)╭

  • 面白かった!
    相変わらず駄々っ子の天久先生(笑)
    インフルエンザで調査はいかんて( ̄▽ ̄;)

    でも、このシリーズを読んでいるといろんな病気があるのだなぁと思ってしまいますね。

    ラストには冷や汗でしたが、お約束にまとまってよかった。
    明日から本の発行ラッシュが始まるので、一旦、ここでシリーズ止めですね。我慢!

  • 過去の医療ミスによって廃院に追い込まれた時計山病院。廃墟となったその屋上から女性が転落死、警察は自殺と断定した。しかし、娘の由梨だけは頑なに否定する。病院の呪いに隠された真実とは?!

    廃病院で巻き起こる不可解な転落死と幽霊騒ぎ!被害者が転落する寸前に撃たれた不可視の魔弾!痕跡が残らない凶器と犯行に隠された狂気の謎を追いかける二段構え!事件に隠された病を診断して解決するのがこのシリーズの面白さだよね。魔弾の正体は意外すぎて驚きを隠せなかった。

    それにしても、今まで事件解決に多大な貢献をしても冷遇されるのはリアルというか何というか。前作は警察の情報が得られないもどかしさが強かったけど、今回は鷹央たちが中心に調査を進めていける展開になっていて読みやすい。その上にミステリの仕掛けや構成にまで繋げていてさすがだった。

    小鳥遊と鴻ノ池の病院探検の一部始終に笑ってしまった。シリーズが進むたび、キャラにもどんどん愛着がわいてくる。重い腰を上げた成瀬に向けて鷹央が言った、
    「おめでとう、ロボット君。お前はようやく心を手に入れたようだな」
    この言葉が痛快すぎて最高。成瀬はツンデレというよりはツンギレって感じで面倒くさい(笑) エピローグの予想外の展開もドッキリ。また後の作品で登場したりするのかな?楽しみ!

全131件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

知念実希人の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
知念 実希人
米澤 穂信
知念 実希人
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×