- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101801865
作品紹介・あらすじ
「正義」を決めるのは───唯ひとり! 射殺許可法。犯罪ゼロの国家を目指すため、「日本国」国王によって制定されたものである。各都道府県に一名ずつ配置された者には拳銃所持が許され、悪と見なせば射殺することが認められている。婦女暴行、銀行強盗、連続幼女殺人など様々な悪事に引き金がひかれる。だが、ついにトリガーに復讐の刃が向けられる日が。──「正義」と「悪」の神髄を問う、近未来ハードアクション!
感想・レビュー・書評
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インパルスのコントでもありそうなやり取りや板倉さんらしさも含んだハラハラドキドキ感が楽しめる作品!
短編集にも関わらず、殆ど一気読みする位世界観に入り込んじゃいました。
トリガーになっていい面だけではなく、悪い面……苦悩や闇、嘘に復讐……といった部分もしっかり描かれているのも好きなポイントです。
元々板倉さんの別の作品をとある方から勧められていたのですが、つい先にこちらを読んじゃいました(笑)
板倉さんの他の作品もとっても気になる位楽しめました! -
国王制となった日本において、犯罪件数を減らすために創設されたトリガー制度。トリガーに認定された者は「悪」と判断した人間を射殺してもよい法律が制定されたというサスペンス。
短編集なのだが、連作となっており前に登場したトリガーの名前があがったりするのは好みの構成だ。しかも最初はトリガーが悪を撃つという内容だったのが、制度を悪用したり逆に殺してはいけないという態度のトリガーが出てきたりと徐々にバラエティに富んでいくのも面白い。
連作短編集らしく最後は総まとめっぽく終わっていくのもなかなか憎い演出だった。バイオレンスがありつつ、ヒューマンな温かみにも溢れていて、さらに現代社会を風刺する表現もあったりして。特別な映像とかはほとんどいらない内容だから、映画にしても面白い。 -
無茶苦茶な設定だけど、これくらいの方がわかりやすいし、正直に言って面白かった。
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設定が面白く、章ごとにオムニバスっぽくなってるけどちゃんと最後に繋がるところが良かった。ただ、ちょっと厨二感が拭いきれない部分もあり。
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インパルス板倉氏の闇部分が出た感じで道徳的にツッコミどころはあるけど、エンタメとしては十分。加瀬と大内の話がわりと好み。
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面白い!!!
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デスノートの時も思ったけど、思い通りに人の生死を操れる力をとても羨ましく思う。それだけ殺意を感じるストレスフルな現実を生きているということだけれど。しかし実際にこういう力を得た者は必ずしもうまくいかなくなる。そこにドラマが生まれるのが面白い。板倉氏は銃の知識も豊富。見事なストーリーテラーだと思う。いろんなトリガーを描けるのがすごいと思った。