龍ノ国幻想3 百鬼の号令 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 311
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101802480

作品紹介・あらすじ

皇尊と縁(えにし)を交わした、わたしこそが王になる! 央(ひさし)大(だい)地(ち)の八洲の一つ、反封(たんのほう)洲(しゅう)国主の長子・伴(ともの)有間(ありま)。冤罪により母と共に深い大地の亀裂へと落とされ、尊厳を踏みにじられて生き延びた壮絶な過去を持つ。ようやく救い出され臣下から信頼を得るも、父からは再び亡き者とされ、次期国主の座を義弟に奪われそうになる。だが龍(たつ)ノ原(はら)より帰国した有間は、皇尊より賜った書札を携え戦へ。復讐の鬼と化した男の壮絶なる国盗りが幕を開ける!

感想・レビュー・書評

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  • 第2巻でちょっと出てきた龍の国の周りの八州のひとつの国の国主の長子・伴有間が主人公。父である国主に疎まれた有間がしぶとく生き抜いて王の地位を狙う姿が描かれる。恨みによって生きているかのように自分では言うが、割と真っ当な人間だ。最後の戦いもあっさりと描かれるが、かえってそのほうが物語としてはスッキリしている。日織が夫を持つように迫られて悩む場面が出てくるが、さてどうなるか。有間などは日織の仲間になっていくんだろう。

  •  一つ、変化が生じるとまるで凪いだ池に小石を投げたように次々とそれが周囲に伝わっていく。

     まさにこの巻はそうでしたね。

     続きが楽しみです(*^^*)

  • 日織が龍ノ原の皇尊に即位したあと、反封洲に戻った伴有間の話がメイン。でも、日織にも穏やかな日々はなく、跡継ぎを望む声に応えないといけないのに悠花の正体を明かせる程まだ周りを固めきれていないジレンマと、あきらめない不津王に悩まされている様子が有間側と同時進行で描かれていた。
    有間の正しく導きたいのに周りが障害となるのをはねつける様が凄絶。こういう、虐げられた状況からのどんでん返しっぽい話、本当に三川みりさん上手ですよね。読んでいて、有間は辛い決断でなかなか残虐なのに、凄く面白かったです。さー、続き読もう。

  • ここで終わるのかぁ!!!
    伴有間、こんなに男気あふれるイケメンだったのか。ここで別の国に話が飛ぶのか、と思ったのだが十分楽しめたし、続きもきになります。


    2022.10.17
    162

  • なんと言う所で終わるのだ!!
    今すぐ次の巻をもってこーーい!となる。
    今回の主役は2巻でめっちゃ悪いヤツかと思ってたら凄い芯の通ったイケメンだと最後に判明した有間。

    彼の国盗り合戦の火蓋が落とされるのだけど…
    辛いな。
    彼も国をただ豊かに出来ればいいと言う思いの奥底には、自分や母達を穴の奥底に落として地獄よりも酷い現実を経験させた父を憎しみ苦しませて殺してやりたいと言う深い怨念がどうしてもついて纏ってしまう。
    どんなに強い信念を持っていても、自分は鬼の様な化け物なのだと心の底で冷めた思いで思ってしまう。
    そんな中最後の決戦を前にして、どこまでもただの人であると認識している皇尊の日織にどうか護ってくれと願わずには居られない有間。
    なんか色々たまらなかった…
    どうか有間の周りの人たちも含め幸せになって欲しい。

  • 今回は有馬の話なのねと思いきや、日織にもまた避けては通れない問題が。
    今回もテンポ良く面白かった。
    美矢比がなんか気持ち悪いと思ってたけど、なるほどそー動いたかと。最後まで気持ち悪い女性だったな。
    有馬の心の深い闇(当たり前のことだけど)が読め、ますます展開が気になる。
    早く続きを!!

  • 話のテンポがダラダラしてなくていい。ちょっとハラハラしたけど。

  • あーやっぱり好きです!!

    表紙からもわかるように、今回は有間のお話。日織と悠花の出番は少ないですが、その分有間の魅力が前面に推し出されています。

    有間もまた、自分ではどうしようもない運命に翻弄され、それでもなお自分の生き様を貫こうとするところは日織と似ていますね。
    良き理解者…という感じまではいかないにせよ、心の支え的な存在であることは間違いない。

    4巻に続く感じなので早く読みたいです。

  • つくりのしっかりした小説で読みやすさというか安心感がある。先の展開が予想できてしまう感じではあったけど、だからこそ本当にそうなる? と続きが読みたくなったな。4の発売も決まってるみたいだから楽しみ。

  • 有馬と皇尊が形式的に結婚すれば問題解決しない?と思った
    有馬かっこいいし,悠花と話、合いそうな気がする

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著者プロフィール

広島県出身。第7回角川ビーンズ小説大賞審査員特別賞受賞。『シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精』にてデビュー。温かく優しい読後感が持ち味で、登場人物の繊細な心理描写も高く評価されている。他著に「封鬼花伝」シリーズ、「箱入り王女の災難」シリーズ、「一華後宮料理帖」シリーズ、『ここは神楽坂西洋館』『仙文閣の稀書目録』などがある。

「2021年 『転生佳人伝 寵姫は二度皇帝と出会う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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