- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101802596
作品紹介・あらすじ
古陶里(ことり)は、呪術師の末裔。なぜ秘密にしていた──民俗学オタクの幼馴染み・古陶里。彼女は、怪しい伝説のある島の調査に僕をいつも巻き込む。だが今回は実家のある壱六八(いろは)島(じま)に一人で向かった。彼女の一族は、平安時代から日本人形を介して人を操る呪術を執り行ってきたという。古陶里を追いかけて島を訪れた僕を迎えたのは、崖に吊された遺体。そこから殺人が連鎖し、容疑者とされた古陶里と僕とを繫ぐ衝撃の過去が浮かび上がる。
感想・レビュー・書評
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シリーズの中で一番面白かった。
語り手の素性も明らかになったし何かと腑に落ちる内容でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
呪殺島シリーズ第3弾。
突然姿を消した古陶里を追って、彼女の故郷である壱六八島(いろはじま)に行った真白。呪術師の末裔である壱六八家には、双子ではない子供が生まれたらその子が事件を起こすという伝承があった。真白の到着と同時に一族の一人の死体が発見され、壱六八家に滞在していた古陶里が失踪。真白は”双子ではない子供”の古陶里が疑われているのを知り、彼女を助けようとするが…
主人公のダメっぷりにちょっとイラッとしたが、因襲のおどろおどろしい雰囲気を堪能した。今回で主人公の決着はついたようだが、呪殺島はまだあるようだし続編があるなら期待。 -
まるで、現代版金田一みたい
口調は、現代的
展開は、斬新だけど
シリーズものを、3巻目から
入ったので
主人公に、気持ちが入り込めなかったのが
残念 -
呪術師の末裔が暮す島という、おどろおどろしいシチュエーションの伝奇ミステリシリーズの第三弾。これまで伏線として仄めかされてきたシリーズの謎が一応解けるのだが、完結編ではなさそう。このシリーズは一作目が生真面目なフーダニットだったのに対し、二作目はミステリ部分は付け足しでほぼスリラーだった。本作はどうかというと、崖から吊された死体が、吊り降ろすことを指示した人間に入れ替わるという、なかなか魅力的な謎を提示するハウダニットで、ミステリ色は一作目に負けずに濃い。ホワイの部分も怠っていない、このトリックは秀逸だと思います。ただ、背表紙の惹句にも触れられていないように、折角の謎を押してこないのは残念かな。
もう一つ、読んでいて気になったのは、主人公のあまりのダメダメぶり。こんなにダメな主人公だったっけ?とは思うが、何せ消えたヒロインを主人公が追いかけるというシチュエーションである。ヒロインの窮地に駆けつけるが王道のはずだが、これでは足を引っ張りに行ってるようなもの。ヒロイン側の都合とか、自分は何をすべきかとか一切考慮することなく、なんでボクを置いてったの?式で、追いかけていって、ひたすらヒロインの邪魔をする。五歳児じゃないんだから。