センス・オブ・ワンダー (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102074022

感想・レビュー・書評

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  • 心に響く「地球の美しさについて深く思いをめぐらせる人は、生命の終わりの瞬間まで生き生きとした精神力をたもちつづけることができるでしょう」という言葉。

    川内倫子さんの優しいトーンの写真も、不思議・驚きの感覚を呼び覚ます。

  • とてもきれいで優しい本。本編は短いですが、レイチェル・カーソンの優しさと愛情に溢れています。
    子供の頃、田園風景の中で育ち、風に揺れる稲を眺め、シロツメクサを摘んだり小川に笹舟を流したりしたことを思い出しました。
    それらの経験が、私のセンス・オブ・ワンダーを育んでくれていたことを願います。

  • とても大事な感覚を思い出させてくれる言葉たち。
    かなり前に読んだ記憶はあったけれど、その時はいまいちピンとこなかった。

    今読み返してみると、まるで海の音や森の湿度が伝わってきそうなほど心に響く。それはきっとこの数年のあいだに山登りをはじめたからかもしれないし、子育てをはじめた同世代が増えてきたからかもしれない。気候危機への警鐘が大きく聞こえてくるなかで、日本の里山の価値をあらためて感じていて、未来に残したいという想いが強くなったからかもしれない。

    巻末の寄稿もとてもよかった。

    Sense of wonder を忘れずに過ごしていきたい。

  • 地球は素晴らしい自然や、無数のいのちの輝きで満ちている。私たちには生まれつき、それらを感じとる能力「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性」が備わっているけれど、成長するにつれて失っていってしまう。

    子どもたちは、まだその素晴らしい能力を持っている。それを保ち続けるためには、私たち大人が、私たちが住んでいる世界のよろこび、感激、神秘などを子どもと一緒に再発見し、感動を分かちあうことが必要。
    自然への知識が少ししかなくても、都会に暮らしていても、そこにあるいのちの輝きを見つけたり季節のうつろいを感じたりすることはできる。子どもと一緒に、いろいろなものを感じとってみようー。

    そんなメッセージに改めて、大人のエゴや都合で、貴重な子ども時代を奪ってしまうことは罪だなと思った。
    息子のことも、急かすばかりではなく、小さな発見を一緒に重ねながら、ゆったりと育てていってあげたいと思った。

  • 1年前にジャケ買いして数ページ読み、合わないかも…と思って積読になっていましたが、もうすぐ5ヶ月になる子を持つ親になった今読み直すと感じ方が全く変わっていました。まさに「本が呼んでくれたような」体験であり、一生読み返したいと思える一冊に出会えた気がします。
    朧気に感じていた「子供は自然の中で育てたいな」という気持ちに、読後はっきりと輪郭が現れたように感じます。

  • *素敵な言葉*
    センス・オブ・ワンダー(神秘さや不思議さに目を見張る感性)は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻影、私たちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、かわらぬ解毒になるのです。

    自分自身が歳を重ねるにつれて、自然に触れる事の幸せさを実感している。子供と共に大自然を感じて、過ごしていきたいと思う1冊。

  • 感性、感受性を豊かにすることには、とても賛成。
    ただ、比較的、自然の中でそだった身としては、大自然で育つことが諸手を挙げてとっても良いこととは言えない。夜の真っ暗は怖いもの…星の美しさとかって、都会に暮らし始めてから、懐かしさとか美しさを感じるようになったものです。

    でも、何かに迷ったときや疲れたときは、この本を読んで、自分の感性に聞いてみたり、感性を磨いてみたり…できるかなと思い、大切にしたい一冊です。

  • 地球は人間である私たちに
    平等に資源を与えてくれているようなのに

    地球に何も返すことが出来ないように
    感じるもどかしさ。

    樹や花や他の生き物たちと共に
    人として生きることはどういうことなのか。

    センス・オブ・ワンダーは
    社会の中で生きることを必要とされる大人が
    自然の中で生きているということを思い出す
    きっかけを与えてくれる大切なメッセージ
    だと思いました。

    そして、こどもはいつでも自然であり
    すべての大人がかつてこどもだった頃の記憶に
    呼び戻してくれること。

    小さい頃、虫とりをして遊んだことを思い出しました。いまよりももっと近い距離で虫たちと関わっていたような気がしました。

    忘れそうになっても
    また思い出せるように
    この本を何度も読み返したいと思います。

    川内倫子さんの写真も
    とても綺麗で宝物のような一冊です。

  • 散歩したくなる。
    子供の頃、森や林の中で遊んだことを思い出した。たまに、こんなに天気がいいのになんで仕事してるんだろうとか、どうして部屋がオレンジ色なのに夕日を眺める時間をとれないんだろうとか、そんなことを思う。そういう感性を大切にし続けたいと思う本だった。

  • 知ることは感じることの半分も重要ではない。。深く深呼吸したくなるような本。人間は他の生物と比べて、子ども時代が長い。生存競争に心を割くことなく、純粋に楽しんだり不思議に思ったり友好的な関係を持ったり、そんな時間が長い生物。センスオブワンダーは人間らしさ。

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著者プロフィール

レイチェル・カーソン:1907-64。アメリカの生物学者。研究の傍ら、大ベストセラー作家に。1962年公害問題を『沈黙の春』で厳しく告発、環境問題の嚆矢となる。『センス・オブ・ワンダー』は1956年に雑誌発表、未完のままに死後単行本化された。ほか著書に『潮風の下で』『われらをめぐる海』『海辺』などがある。

「2024年 『センス・オブ・ワンダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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