- Amazon.co.jp ・本 (471ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102161135
作品紹介・あらすじ
ロンドンの下町で貧しい野菜売りの家に生れたチャーリー・トランパーは、祖父から譲られた手押車を唯一の資本に商売を始めた。彼の夢は、高級商店街チェルシー・テラスの全店輔を買収することだった。第一次大戦が勃発し、出征したチャーリーは、生涯の敵ガイ・トレンザム大尉と出会う。やがて彼は、幼な馴染で共同経営者となったベッキーと、長く遠い苦難の道を歩み始めた…。
感想・レビュー・書評
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※上下巻あわせての感想です。
ロンドンの下町で貧しい野菜売りの家に生まれたチャーリーは、幼馴染で公私ともにパートナーとなるベッキーとともに、持ち前の才覚で商売を拡大し、高級商店街、チェルシー・テラスの全店舗を買収しようと試みる。
しかしそこに立ちはだかるのは、第一次大戦でチャーリーの上司だったガイ・トレンザム大尉と、その母ミセス・トレンザムであった。
トレンザム親子は、チャーリーとベッキーの夢をことごとく妨害しようとする。彼らは果たして夢をかなえることができるのか。
上下2巻、計900頁の長編だが、先が気になって一気に読んでしまった。
チャーリーが商才を発揮して次々と商売を成功させていく様子は読んでいて気持ちがよいが、トレンザム親子の理不尽なやり口に対して受け身の態勢になってしまうため、デビュー作『100万ドルをとり返せ!』のような爽快さはやや少なめである。
何せ、トレンザム親子が本当にクズなのである。見栄えはよいが、表面を取り繕うしか能がなく、自分の保身に長けているガイ・トレンザム。息子を溺愛し、息子の不遇はすべて他人のせいだとするミセス・トレンザム。彼らは金にものを言わせ、チャーリーたちを追い詰める。
ガイのしでかしたことがきっかけで引き起こされる悲劇は、チャーリーとベッキーに癒えない傷を残す。だが、土俵際まで追い詰められながらも最後には大逆転し、物語はハッピーエンドを迎える。
正直、終盤に訪れるチャーリーとベッキーの悲劇には憤懣やるかたなく、最後に訪れる大逆転の醍醐味も半減するほどだったので、読後のスカッとした気持ちよさは『100万ドルをとり返せ!』に及ばない。しかし、先が読めなくてハラハラしながらも「正義は勝つ」というゆるがない芯がストーリー全体に感じられるため、安心して読むことができる。
世の中が不安定な時は、こういったべただけれど真っすぐな小説を読むのがよいかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学生時代、帰国子女の友人に勧められて夢中になって読んだジェフリー・アーチャー。
スリル満点のサクセスストーリー。懐かしい。
1990年代 -
読み始めたら上下巻通して読みたくなる。寝不足....。
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何年ぶりかの再読。
こうあって欲しい、こうなるであろうという予想はほぼ裏切られない…再読であるから当然ではあるが。
主人公チャーリーはエネルギッシュでバイタリティに溢れ勤勉で誠実であり、周りの人に恵まれて夢に向かって邁進する。
ライバルはどこまでも狡猾で読み手であるこちらも歯がゆくなるけれど、ある意味勧善懲悪・感情移入のしやすい色分けで、スイスイと読み進められる。
ジェフリー・アーチャー節全開。難しいことは考えないでページをめくれる、楽しい時間が約束されていて久しぶりに読んでもリーダビリティに陰りはなかった。だいぶストーリーも失念しているし下巻も楽しめそう。 -
各人物視点の章立てがあったり、活字じゃない手紙文が挿入されたりと、工夫が見られる。まだ話の全貌はわからないが…それぞれの人物の行動が一貫性がありすぎるのがジェフリー・アーチャーの特徴だなあ。迷ったり、悩んだりしないんだろうか。
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再読したいのですが実家にありなかなかとりにいけず。ジェフリーアーチャー新刊がでたのでついでに書店にならんでいたらまた買いますが。
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ジェフリー・アーチャーの
『ケインとアベル』を思い出す。
読んでるうちに
モデルのデパートが なんとなくわかった。
ものすごく サクセスするストーリー。 -
壮大なサクセスストーリー。おすすめ
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J・アーチャーの本では、もっとも楽しめた。いわゆる出世本だが、主人公が取った最後の行動がジ~~~ンときた。 人生こうでなくちゃ。
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アーチャーの半歴史物といった小説はほとんど好きなのだが、今ひとつ好きになれなかった。主人公が成り上がっていく過程とかライバルと競ったり蹴落としあったりの紆余曲折は面白いのだけど、ちょっと他作品に比べてドロドロが強くて、あんまり登場人物に愛着が持てなかった。
読み返そうにも、大学時代のネパール旅行中に読んでいて、ネパールの古本屋で売り払ってしまったので読み返せない。