- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103036715
作品紹介・あらすじ
「早く死ね、自分で死ね!」二〇〇三年六月、全国ではじめて「教師によるいじめ」と認定される事件が福岡で起こった。問題の小学校教師は、担任児童を自殺強要や凄惨な暴力でPTSDによる長期入院に追い込んだとされ、「殺人教師」とまで報じられた。だが後に、この一連の事実は、児童両親による「でっちあげ」だったことが明らかになっていく…。親の言いなりになる学校、妄信するマスコミ、医師、550人もの大弁護団…病める教育現場で起こった驚愕の冤罪劇。
感想・レビュー・書評
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マスコミ怖ぇ〜と思ったのが、一番の感想。当時、すごい教師がいるもんだと新聞読んでたことを思い出しました。
大ピンチからの完全ではないものの大逆転!
裁判の終盤に形勢が逆転していくさまは気持ち良かった。
モンスターペアレントやモンスターペイシャントという言葉が出て久しいが、様々な角度から物事を見ないといけないと思いました。自戒を込めて、オススメです!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
怖すぎた。
下手なホラー小説よりよっぽど怖い。
自分は事件当時の事を、言われてみればそんな酷い教師の事件があったような気がする程度にしか記憶がなく、その後この様な冤罪事件に発展していたとは思っていなかった。他にも酷い教師がいたとはいう認識で止まっている人は大勢いるのでは?
最初に教師にクレームをつけた両親が一番の元凶ではあるけれど、両親側に付いた550人もの大弁護団も、マスコミも、なぜきちんと確認、取材をしないのか?
単純に同じクラスの生徒達、保護者達などから聞き取りをするだけでも、かなり早い段階で疑問がわくはずだと思うのに。
マスコミで大々的に取り上げられると無条件で信じてしまいそうになるけれど、自分で実際に見聞きした事以外、鵜呑みにするのはやめようと思った。 -
これが小説だったら登場人物の造形が雑でリアリティーが無いと評価されるだろう。それほど杜撰なのだ。原告の親子もクレームを受けた校長も、報道したマスメディアも。
冤罪を作るのは事実を捏造している人間だけではない。捏造だと知りながら、事実関係を争うのを面倒がり受け入れる人間にも非があるのだ。そして、ファクトチェックをしない人間が捏造された事実をベースにそれっぽいストーリーを作り上げる。
これほど多くの人間が関わりながら、当たり前の現地調査をせずに原告の親子の発言だけを信じこむとは…。
学校の弱腰や隠蔽体質、マスメディアの事実の歪曲について知識として知ってはいたが、現実にこれほどの茶番がまかり通っていたとは驚愕である。
多くの人に読んでもらいたい一冊だ。 -
モンスターを先に読んだけど、
一体こういう人たちってなんなんだろ。
変な世の中だし、
先生ってほんと大変。
そして毎度毎度自分は正義と決めつける
わかりやすいメディアの在り方。 -
この事件を複雑にした要因は3点だったと思います。
担任を信用せず、父母の圧力に屈して事なかれ主義を貫こうとした校長、教頭
中立的な立場にたって取材、聞き込みをしなかったマスコミ
十分に問診や症状を確かめもせずPTSDと診断した精神科医師
それぞれがプロ意識をもってきちんと仕事をしていれば、このような茶番劇は生まれなかったのではないでしょうか。
http://ameblo.jp/nancli/entry-11970923769.html -
これはね~、始めから驚愕の文章でね~、ムカムカさせられましたわ。
読んでる最中、ずーっと眉間にしわがよるのよ。
美容に悪いわ~。
福岡「殺人教師」事件の真相とい副題で冤罪のお話です。
教師が子供に毎日体罰をした。
子供が混血のため差別された。
という児童の両親に嵌められた教師の冤罪についてです。
あのね~、
この両親、絶対におかしいわよ。
モンスターペアレントなんて言われてるみたいだけど、
気違いとしか言いようがないわよ。
嘘八百でっちあげでね、
こういう両親が世の中にいること事態信じられないんだけど!
そんな両親に育てられてる子供は絶対におかしくなるね。
またさ、校長も精神科の医師も教育委員会も馬鹿だね。
この教師の冤罪がみんなにわかってもらえただけでも
救いだけど、
本当は、こういう親から子供を救ってあげるのが
本当の終わりのような気がするわ。
いやー、言いたいことありすぎて書けない。
とにかく、恐ろしいでっちあげ事件の真相です。 -
嘘つきは、まず自分の経歴に嘘を塗り固めている。
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余りにも杜撰な様々な事の顛末に、読んでいて頭がクラクラした。実際にあった事なのが信じられないのだけど、実際にあった事なのだから教訓にするしかない。終章の福田氏視点の筆致にジャーナリストとしての矜持と怒りが溢れていて最高。