- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103318316
作品紹介・あらすじ
喫茶「カサブランカ」の名物は、茹で卵と厚切りトーストがついたモーニングサービス。溶けたバターの匂いと店主夫妻の人柄に惹かれ、今日もまた、風変わりな客たちがやってくる。藝者の大姐さん、吉原の泡姫、秘密を抱えた医大生…それぞれの複雑な事情も、コーヒーと一緒に飲み干せば不思議と力が湧いてくる。じんわり温もる人情連作集。
感想・レビュー・書評
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喫茶店と呼べる空間から足が遠のき、いつの間にか喫茶店自体が姿を消しつつある。そうした現状を鑑みると、この連作集はまるでおとぎ話のようだ。登場人物や情景の描写はしっかりしてるのに、残念ながらこのおとぎ話は最後まで深みや広がりを見せず、まるで絵のない劇画を読まされたように感じた。
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三田完先生(@hi_go_chisui)、三省堂書店有楽町店(@yrakch_sanseido)さんに感謝。
波乱万丈を飲み込んで、やり過ごした後の平穏。
みんな何か背負ってるのに、穏やかだ。
それがとっても下町浅草らしくて、粋だなぁ。
浅草は年に一度、野暮用で出かける。なんか『カサブランカ』探してしまいそうだ。
それよりも先に近所で小岩井バター探してるか(笑)。
こういう話がいいなって思える歳になったのかなって、ちょっと思った。
浅井リョウ君なんかも読むけどね。 -
浅草に行ってみたくなる作品
カサブランカを探したくなるね -
下町・浅草にある喫茶店を舞台に、店主と奥さん、常連の方々と繰り広げられる日々が描かれている。
特に、ヒカルくんが夢中になったモーニングサービスの描写が丁寧で食欲そそられます笑
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目を瞑れば扉のカウベルの乾いた音、香り高いマンデリンコーヒーの香り、熱々のトーストに小岩井のバターが溶け出す。古き良き昭和の純喫茶。ナポレオンも絶対美味しい。この生きにくい世界に、ひとときの癒やしを味わいにカサブランカに行きたい。
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2018/7
タイトルに惹かれて。食べ物が好きなんだな笑
久しぶりに小説を読んだ。浅草の祭りのことなんて知らなくて、知識が増えた。出てくる人それぞれがつながっていておもしろかった。 -
浅草にある喫茶店、カサブランカ。
運営する夫婦と常連客の、どこか悲しい人生交錯。 -
浅草に、昭和時代の様な喫茶店「カサブランカ」。
そこに現れる人たち、、、、
ほんのりと、コーヒーのかおりを漂わせながら、時間がゆっくり過ぎるような話と違って、風変りな客たちが、歩んでいる人生。
花柳界の澄江さん、性同一性のヒカル君、元看護士のソープ嬢、達筆な字を書くベトナム人、、、皆、一人ずつ、ドラマの様な人生を送っている事が書かれていて、ほんわかした本の内容では無かったが、いろんな昔の事が、書かれてあったりして、興味深かった。