- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103319825
感想・レビュー・書評
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なんてことのない日々の小さな物語。
ちょっとした出来事や出会う人によって、少しだけ日常が変わったり、自分が前に踏み出すきっかけをもらったりする。
特に好きだったのは、表題作の「サキの忘れ物」
何がしたいのか分からず、高校を中退し喫茶店でアルバイトをしている女の子。客が忘れた本をきっかけに人生が少しずつ動き出す。 -
短編集。ちょっとしたきっかけでひとが変わっていくものがたり。「サキの忘れ物」がとても良かった。毎日いやなことがある日常で、ふとしたきっかけで、きらっとした何かが現れることを描いているんだけど、そのきらっとがとても独特。でも、分かる!って感じ。
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2023/4/22読了
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表題作がとても良かった。
本を読むことで人生が救われることもある、本当にそう思う。
他はトリッキーな感じがして、面白かったけどあまり好みではなかった。ゲームブック形式の話は5回くらいやってしまったけど。 -
9つの話はどれも不思議な話の構成で、なかなか読み進められないものもあった。
「サキの忘れ物」「隣のビル」は、とても身近に感じる話。
一歩踏み出すと、今までとは違う景色が広がっていくよってメッセージが込められている気がした。 -
著者ならではのご近所お仕事的な世界観で構築される短編たち。本書はいつもより少し実験的な手法がとられていて読み応えがあった。
特に人間の嫌なところばかりが拡張されるインターネット的な現実世界のくだらなさ、やりきれなさを戯画的に描いた「行列」が秀逸。 -
バイト先でサキの本に出会う表題作がよかった。
人生は、本当に小さな事で大きく動き出すことって確かにある。 -
俯瞰した筆致。短編集。「行列」は皮肉が効いてる。「喫茶店の周波数」の登場人物たちも知り合いに当てはまるようなリアルさ。書評によると大学などの入試問題で採用されたらしい。