検証 国家戦略なき日本

著者 : 読売新聞政治部

• 新潮社 (2006年11月22日発売)

作品紹介・あらすじ

国策もなく伸び悩む科学技術力、人材や技術が流出し劣勢の知財戦争、中国や韓国に奪われる海洋資源…。国家の浮沈を左右する数々の問題が、政治の舞台に上ることすらなく、手付かずのまま放置され続けている。この国は衰微の果て、もはや先進国から陥落するしかないのか?かつてない岐路に直面する日本の現状を検証する。

感想・レビュー・書評

[せるげいさんの感想 · 2014年1月12日]

ちょっと古い本なので、色褪せているように思えたが、
本書で指摘されている問題は、悪化しているように感じられた。

中国によるガス田開発問題も、いつの間にやら、
尖閣諸島問題のほうがクローズアップされているし、
原子力の問題についても、福島原発事故に直面したいま、見直しを迫られている。

[やなさんの感想 · 2010年7月16日]

　2005年1月から1年半にわたって読売新聞に掲載された記事を集めたもので、今から5年前に書かれたにも拘らずその課題（科学技術・海洋権益・資源・安全・知力など）はいまだに解決されていない。

　政治家は政局に奔走して、議席数を増やす目的で国民に人気のある保障制度や公共事業にばかり精を出している。ここで掲げられた課題を長期的な視野に立って進めていかなければ将来の日本はなくなってしまうかもしれない。