安倍官邸vs.習近平 激化する日中外交戦争

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103390176

作品紹介・あらすじ

「中国包囲網を構築せよ」――。知られざる外交戦、その全貌に迫る! 南シナ海の領有権を一方的に主張し岩礁を埋め立て軍事拠点を次々と建設する一方で、AIIBを創設し経済でも日米への対抗心をむき出しにする中国。TPP、安保法制、70年談話――そのすべては、安倍政権がこの横暴な超大国に対抗するための国家戦略だった。経済、外交・安全保障にわたって繰り広げられる攻防戦を追う。

感想・レビュー・書評

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  • [鍔迫り合いの仲]読売新聞の政治部が、対中国を中心として安倍政権下における外交政策を概観した作品。中国の影響力や軍事力が右肩上がりを見せる中、政府中枢は何を目標とし、どのように外交を進めていったのかがよくわかる一冊です。


    事実に照らしながら淡々と記述がなされているため、ここ数年の日本の外交政策を俯瞰する上で大変参考になると思います。ジャーナリズム的な作品でもありながら、同時に広い視野で分析を試みた作品でもあるため、非常にバランスの良い解説に仕上がっているのではないでしょうか。

    〜安倍政権の対中外交には、いくつかの特徴がある。その1つが首相官邸の存在感の大きさだ。〜

    参考資料の年表もしっかりしていて☆5つ

  •  2013年~15年秋、官邸が日本外交をどう動かしていたかの事実関係を振り返るにはいい。表題はこうだが、日中外交に加え対米・露・韓・朝等、相手国は様々。政治部だけあって官邸・与党内の裏話的内容もある。対中で二階氏、対露で森氏の果たした役割。70年談話では当初は安倍総理は「お詫び」「侵略」といった語を盛り込むのに否定的で、閣議決定にするつもりもなかったが、この年の通常国会延長で8月15日が会期中にかかることで方針を変えざるを得なかったこと。拉致問題進展のためには日朝首脳会談も構想されていたこと。
     他方、日々の事象を追う新聞記者の故か、相矛盾する内容に深い分析がないのは仕方がないのかもしれない。安倍総理とアボット豪総理の親密な関係と、豪のAIIBへの参加。「中国を取り囲む日米豪ASEANの連携」と「(AIIB参加をめぐり)まず、中国になびいたのがASEAN加盟10か国だ」という表現が共に出てくること。
     また、2017年半ばの現在、本書の「日米TPP」「中国傾斜を続ける韓国」「日朝交渉」といった各章の題名に使われた表現を見ると複雑な気分にもなるが、それだけ外交は生ものだということなのだろう。

  • タイトルほど日中関係にフォーカスしているとは言い難く、
    むしろ、安部外交を俯瞰している、
    と表現したほうがふさわしいように思う。

  • 中国の脅威に対する安倍政権のスタンスについて
    書いてある。読売新聞なので安倍政権寄りの内容。朝日新聞ならどう書くのか。

  • 中国の存在感増大

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