- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103531715
作品紹介・あらすじ
わたしは生きていた 生まれたのかもしれない。「地上に存在していることは それ自体 祝福であるのか」を問い、瀬戸内海の豊島美術館ほか、その空間に身をおくことでしか知りえない作品を世界中に生みだしてきた美術家、内藤礼。三十年にわたる創作とともにうまれた詩と文、これまで語られることのなかった作品づくりに宿されたものを記した、集大成にしてはじめての言葉による作品集。
感想・レビュー・書評
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小さく、弱く、今にも消えてしまいそうなのに、いつまでも心を揺さぶられる文章。余白まで慈しむように読んだ。
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読む側に何か伝えようとしている、というよりは作者自身が何かを確認するために行った思考の記録という印象。
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内藤礼のテキスト
散文詩といえばそうかもしれない
独特の一貫したトーンで静かに息長く続くから
てっきり一気に書かれたものだと思ったが
初出を見ると20年ぐらいの時間をかけて
書き続けられてきたものだった
ずっと、こうなんだな
中程に2枚
少しだけ厚い紙の白紙のページがあり
そこから少しだけトーンが変わって
作品とわたしの関係が
作ることへの恐れと許しが
率直に綴られていた
「できる限り厳密にものを作るその先に、どうかわたしにはわからないものが顕れるように。」
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言葉で言葉じゃないものを伝えようとしている。好きな言葉もいくつかあるが、ほとんどは分からず。内藤作品は見たことがなく、実質、本作が初めて。