- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103668176
作品紹介・あらすじ
私の趣味は人の夫を寝盗ることです――妻と夫とその恋人。極上の“危険な関係”。有名料理研究家の妻と、その10歳年下のイラストレーターで「魅力的」な夫。ある日、妻の助手である一人の女が、夫の恋人となる。はじめは、微妙なバランスを保っていた3人の関係は、ユーモラスに残酷に、その味わいを変えていく。「妻」「夫」「恋人」と異なる視点から語られる、意外なその後味とは―。著者、最新作!
感想・レビュー・書評
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料理家のアシスタント桃子が、上司である料理家の夫と不倫する。
なんだか会話が軽いというか、いまいち感情移入できず。
妻、夫、不倫相手それぞれの視点で書かれているけど、みんな軽い笑詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
料理家の沢口喜久江の元でアシスタントとして働く桃子は、好きな相手であれば例え既婚者であろうが関係なくアプローチをする女。
そんな桃子が今回心を奪われたのは、喜久江の夫である太郎だった。
喜久江の元でぬくぬくと好きに生きてきた太郎。喜久江を敬愛しつつも、自分のポリシーの中で自由に恋愛をする桃子。そして、何年もかけて太郎を手塩にかけて育ててきた喜久江。
三者三様の愛の行方はどこへ向かうのか。
話の着地点は個人的には、あーそこなのかーと少し残念な気もした。
恋愛における何が罪かなんてもちろん人間が勝手に決めただけだから、迷惑さえかけなければ個人個人が好きにすればいいことなんだろうけど、わたしにはなんだか3人とも気持ち悪く映っちゃったんだよなあ。
何かと美味しいものが食べたくなる小説でした。 -
初期の頃のエイミー作品を読んで以来○○年振りに今作を購入。
軽いタッチで読みやすくエイミー節もあってサクサク読めた。内容は不倫ものにしてはドロドロしたとこがなかったのもサクサク読めた理由の1つかな。 -
なんか、下品。
テーマが不倫だからって訳じゃなくて、
関係性とかにも深みがなくて
途中で読むのをやめました。
不倫がテーマなら
もう少し崇高な話を読みたい -
久しぶりの山田詠美さん。前より、普通(?)になった気がしたけど、ところどころに山田詠美節。面白かった。
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恋人、妻、夫、それぞれの倫理。
そして、不倫。
一般的には不貞行為の有無で判断されるものだけど、夫婦関係も恋人関係もそれを構成する個々の考え方も様々で、第三者が普遍のルールで決められる場合ばかりじゃない。
人は変わっていく、変わっていける。だから、相性の良かった二人が離れてしまうこともある。
そして、人は人に出会ってしまう。これ以上はないなんて、それは信仰でしかないんだと思う。 -
私の趣味は人の夫を寝盗ることです。という炎上必至…というより炎上商法?というようなウケ狙いのような始まり方でした。
メロスは激怒した。とか、トンネルを抜けると雪国でした。の正反対を狙ったような…
面白いのですが、三者三様自分に酔っているようなナルシストな感じがして気持ち悪さも感じました。太郎の章では山田なんとかていう小説家も言ってた、などと自分自身を仄めかしていて、私の持論面白いでしょ?という作者のナルシスト感が匂ってきた。
ただ、最後まで面白く読めた。
最終章ですっきり整理してくれてよかった。沢口先生のことを玉木が好きだったというのは、ちょっと陳腐な気もしたけど。 -
料理研究家の沢口喜久江
その助手の和泉桃子
喜久江の夫 沢口太郎
桃子は 料理研究家としての喜久江を尊敬している。しかし一方で夫の太郎と不倫をしている。喜久江は夫の数々の不倫を知りながらも いずれ終わりを迎えれば自分のもとへ帰ってくると見て見ぬふりをしている。桃子を優秀な助手として買っている。太郎は喜久江の愛情をありがたく思いながらも桃子に身も心ももっていかれる。
3人の微妙で危ういバランスを保っていた関係にも いつしか変化が訪れて。
lover恋人
wife妻
husband夫
3人の目線から代わる代わる描かれる物語
『不倫?倫理は自分で決める』
桃子と太郎。いやー楽しんでますね。不倫を。
だからね、きっと痛い目にあうんじゃないかと。
でなければ喜久江があんまりにもかわいそうじゃないかと。まさかこんなhappy(?)なラストが待っているとはね笑
不倫が良いとか悪いとかではなく、いや悪いんだろうけど。3人があまりにも自由で軽くてサクッと読めました。太郎はどことなく「永い言い訳」の衣笠を思いだしたなぁ。衣笠好きだけど。
山田詠美さんの作品を読んだのはかなーり久しぶり。
「風味絶佳」「放課後の音符」「僕は勉強ができない」は読んだはず。 -
初読みの作家さん。
テーマが『不倫』なのに、登場人物みんながサバサバしていて、舞台が料理教室なので沢山の料理が出てきて、お洒落な雰囲気さえ味わえ、ストーリー展開も軽快で面白かった。
主人公が悲劇のヒロインぶって落ち込むような陰気くささもドロドロもなく、それぞれが飄々としながらもいろんな思惑、駆け引きがあり、男女の心の機微が繊細に描かれていて、山田詠美さんの言葉の表現力の凄さに圧倒された。
別の作品も読んでみたいと思えた。 -
有名料理研究家の妻、年下の夫、そして妻の助手
兼夫の恋人。はじめは、絶妙なバランスを保って
いた3人の関係は、ユーモラスに残酷に、そして
味わいを変えていく…。