神様のボート

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1678
感想 : 208
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103808053

作品紹介・あらすじ

あなたとかわす約束は、それが口に出された瞬間にもうかなえられている。しずかで危険な恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 親のセックスから始まり、一人称が「あたし」で、展開が散漫。苦手でした。またいつかの機会に。

  • とっても読みやすかった。
    究極の恋をしたんだろなぁ。
    最後は人によって捉え方が違うかもしれない。
    私は、その人にとっては最高に幸せだけど、他の人にとっては最高に不幸な終わり方をしたような気がした。
    きっと、また自分が母になって読んだら違う見方が出来るんだろうな。

  • 一度出会ったら、人は人をうしなわない。

  • 久々に止まらず一気読みしてしまった本。
    動機は某テレビ番組の中でヒロインの女性が薦めていた、から(笑)

    葉子が何故同じ土地に長期間住み、
    馴染んではいけないと思ったのかがわからない。
    現実的に考えて、
    いくら相手がどこにいても見つけ出すって言ったって、
    あんなに転々としたら探せないだろうと思う。
    そういう精神的な結びつきを信じていたからこそ出来た、
    彼女の奇行なのだろうけれど。

    ところでラスト2ページ、
    あれは文章通りに受け取って良いものなのだろうか。
    それでまでの葉子の精神状態の描写を読んでいて、
    あれが現実のものであったのか不安に感じた。

  • 昔、ママは、骨ごと溶けるような恋をし、その結果あたしが生まれた。
    “私の宝物は三つ。ピアノ。あのひと。そしてあなたよ草子”。

    必ず戻るといって消えたパパを待ってママとあたしは引越しを繰り返す。
    “私はあのひとのいない場所にはなじむわけにいかないの”
    “神様のボートにのってしまったから”

    ─恋愛の静かな狂気に囚われた母葉子と、その傍らで成長していく娘草子の遙かな旅の物語。

    。・゜*・。・゜*・。・゜*・。・゜*・

    H24.6.29 読了

    何か久しぶりにはまらなかった…

    あの人と会うために全てを「箱の中」にして、引っ越しを繰り返す。でももうあの人も「箱の中」なのだ。
    草子に言われた時は、ショックだっただろうな…

    ラストの解釈は色々あるみたい。私もよく分からなかったけど、死んじゃったのかなぁ?

  • 最後がすごく好きな終わり方だった。
    きれいな言葉で描かれる、いわゆる一般の正しさからは外れてるけど楽しげで美しい暮らし。
    こういう生き方もいいなあと思って読んでいると、途中で現実に引き戻されて、心がぎゅっとしながら諦めの気持ちで読んでいたところへの最後のページにぞくぞくした。

    「言葉は危険なのだ」「言葉で心に触られたと感じたら、心の、それまで誰にも触られたことのない場所に触られたと感じてしまったら、それはもう『アウト』なのだ」って文がすごく好きだったんだけど、でも、江國さんの本自体、心の無防備なところになんの抵抗もなくすっと言葉が入ってくる感じがするなあ。

    心へ直結して人生をも変えてしまう「言葉」の強さを感じた話だった。

  • ミニコメント
    消えたパパを待って引っ越しを繰り返すあたしとママ。”神様のボートにのってしまったから”という母と成長していく娘の旅の物語

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/287315

  • 思い出だけで生きていけるような恋

  • 心が少し弱い母親の話。狂気の話とあるがどの家族も似たようなものかなとも思った。

  • 葉子の人柄が好きだった。
    ”危険な愛”はよく分からない。まだ早かった。

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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