- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104073016
作品紹介・あらすじ
子供が出来たその日から、10月10日のスッタモンダ。笑いも涙も感動も、全拍子そろいもそろった爆笑桃印エッセイのスペシャル版。
感想・レビュー・書評
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さくらももこさんの妊娠・出産エッセイ。
軽やかな文体とユーモアあふれるタッチで、ご自身の妊娠エッセイを描かれているので、楽しく読ませていただいた。
子どもが生まれるまでのあれこれは、私も共感できることがあった。一方で(私はまだ出産に行き着いていないため)子どもが生まれてから語られる人生観?子ども観?に関しては、興味深く読めた。
親が子どもに対して抱く感情は、様々あるのだと思うし、世間一般に「こうだ!」と言われていることが自分にあてはまらないこともあると思う。
自分は自分であって、他人は他人。また生まれてくる子どもは子どもであって、私ではない。
そういった考え方をされている場面があって、その通りだなと思った。生まれてきた子どもを大切に育てることはもちろんだが、親としてかけた愛情が子どもを縛りつけることのないようにしたい。
前半は共感しながら面白く、後半は感心しながら興味深く読めるエッセイだった。妊娠中、少しずつ読み進めてきたが、臨月のいま読み終えることができてよかったと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
さくらももこさんのエッセイは初めて読んだが、まるこちゃんを彷彿させる表現に笑いが止まらなかった。人間気負いすぎなくてもなるようになるんだと、悲観せずに楽しもうと前向きになれる作品でした
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おもしろくて読みやすい。
妊娠、出産について、勉強にもなりました!
表紙も可愛らしくて好きです。 -
妊娠出産をメインとしたエッセイなんやけど、笑えるし納得もするしとても面白かった〜。
約30年前の古い本なのに、今読んでも妊娠出産は変わらないことにびっくりする。 -
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BN13239852 -
さくらももこさんにしては珍しく、哲学寄りのエッセイ。
相変わらず妊娠、出産、育児でも波乱万丈、抱腹絶倒!
☆日常のあらゆる出来事に言えるのは、振り返ってみると笑い飛ばせる事が多い。渦中にいるときにやたら深刻になっているだけなのだ。俯瞰で見る冷静さを持つことは非常に大事。
☆面白い時代。どうせなら嘆くより愉快に懸命に生きた方が良い。
☆すべての現象の現れはそれがそういうふうにできているということ。 -
私も昨年に妊娠と出産を経験したけれど、やっぱり感じ方やつわり、お産も全部人それぞれだなぁと。
お腹の中に自分とは別の人格がいることが不思議で、だんだんお腹が大きくなっても自分の子どもがお腹にいることが信じられなくて妊娠期間に特別な愛情というものは感じなくて少し不安だった。けれど産まれた瞬間から徐々に関わっていくにつれ愛情が芽生えたところが少し似ていて嬉しかった。
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便秘、出産手術中、術後の痛み、どんな状況でも冷静に観察しているのに驚く。
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図書館でフラフラしている時に装丁のデザインに惹かれました。心に刺さるフレーズがありました。「子どもは私の中にいて我が子である事は間違いないだが"私のもの"ではない」6歳の息子と衝突しながらも一個人として向き合っていこう。
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さくらさんの妊娠から出産までのお話。
とても文才があるのでクスッと笑えて想像もできるので読みやすかったです。
まるちゃんを思い描きながら読みました。 -
分かりやすくて、笑えることもあるけれど、誰でも読みやすく書いてあると思います。私はこのお話が好きです。
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10年越し(たぶん)の再読
心と脳と身体の話、愛情の話、個人の話
以前読んだ時には素通りしたことをとまれて良かった
さくらももこはすごいしこの人の文章はお手本のように毎回面白い -
10代前半に一度読んだことがあったが、大人になってから再読してみた。20年前近く前に書かれたとは思えないほど今読んでも妊娠・出産に関する描写に違和感がないし、良書だと思った。
『私は〃親だから〃という理由でこの小さな生命に対して特権的な圧力をかけたり不用意な言葉で傷つけたりするような事は決してしたくない。』
『子供を持たぬ人生も、持った人生もどちらも面白そうだと思うが、両方いっぺんに体験する事はできないので仕方がない。私は持つ方を選び、幸い子供に恵まれた。だからその方向でじっくり楽しんでみようと思っている。』 -
さくらももこの妊娠エッセイ。
帝王切開した直後にもかかわらず、何か食べたい一心で頑張ってオナラを出す様が面白かった〜!
爆笑を狙っているわけではなく、ありのままを書いて笑いを誘っている感じがいい。 -
話の広がり方が独特で面白かった。
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数年ぶりにさくらももこさんのエッセイを読んだ。じぶんのことを第三者的な視点で綴る文章が素晴らしい。語彙の多さとその組み合わせてつくる構成力。時折睡魔が押し寄せる箇所もあったのは星マイナス1個。
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さくらももこさんのエッセイはなんだかやっぱりとっても読みやすいです。
くすっと笑いたくなるような表現だったりして、
大変な妊娠出産だったろうと思うのに
いい意味で辛さが感じられません。
私の表現力がなさすぎて伝わらない感じがする…(笑)
妊娠出産の参考になるような、ならないような…
けど、いろいろなことが、
そういうふうにできている、と
なんだか納得させられました。
いずれ妊娠出産を希望する身としては
不安も少し和らぐような感じで読みました。
ちびまる子ちゃんを彷彿とさせる、少しトホホな感じと優しい感じ、安心します。楽しく読ませていただきました。 -
さくらももこの本をちゃんと読むのが初めてで、妊娠してからのエッセイは興味深かったが、意外と哲学的というか、宇宙や無についての考え方とか深いこと考えてるんだなというのが驚きだった。
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今、妊婦である自分が読むと妊娠中の出来事は深く共感できるところが多い。
妊娠判明に白黒したり、旦那が喜んだり、
周りに気を遣って悪阻を乗り越えたり(しかし本人は辛い)、
便秘になったり、情緒不安定になったり、
命名に四苦八苦したり…
さくらももこ自身もこの本の中で書いているが、物事を俯瞰して見ることができる人で、例えば帝王切開に対しても冷静に挑めているところが凄いと思った。
またもう一点、さくらももこが最後に強調していたのが、
このエッセイによって、子どもを産まなくてはいけない、ということではなく、
「子供を持たぬ人生も、持った人生もどちらも面白そうだと思うが、両方いっぺんに体験することはできないので仕方がない。私は持つ方を選び、幸い子供に恵まれた。だからその方向でじっくり楽しんでみようと思っている。(中略)
私はこのエッセイを、出産を勧めるために書いたのではなく、また勧めないために書いたのでもない。ましてや何かの参考にして欲しいと思ったわけでもない。
ただ単に、"妊娠・出産"という私の身にふりかかった珍奇で神秘的なできこを皆様に聞いていただきたかっただけである。」
という点からも人柄を感じられる。
非常に読みやすく、章ごとに分かれているエッセイ。
このさくらももこのスタイルが大好き!
追記
2022.8.23
前回から約3年経ち再読。
今回は、
第二子出産直後に読んだ。
前回と感想と似ているが、
改めてさくらももこの観察力の高さに驚かされる。
冷静に観察するところは、
まるで漫画を見ているようであり、
しかし、
人が思いつかないような視点でものを見ていたりすることもある。
そして、これも前回と同じだが、
出産・妊娠を勧めているわけでもなく、
また勧めていないわけでもないと言うところが印象に残った。