人形(ギニョル)

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著者 : 佐藤ラギ
  • 新潮社 (2003年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104577019

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人形(ギニョル)の感想・レビュー・書評

  • 発想はとてもよいが、それに見合うだけの文体や構成力がいまひとつ。
    特に結構大事なグラン・ギニョル座のふたりがないがしろになっているのには首をかしげる。
    しかし、「ギニョル」という言葉は素晴らしく美しい響きをもつなー。

  • 胸くそ系。悪口なんだけど褒め言葉になっちゃうかな、この作品においては。
    SM小説家の主人公が最初変態じゃない、って言うんだけどギニョルに会って変態になっちゃってからがもうやばい。生意気とかそんな理由で罰を与えるとか、心配と言って監禁し、自分の立場が上と教える必要があるとか何理論?理解不能。登場人物誰も好きになれない。途中何度も放棄しかけました。おぞましいとかじゃなくてとにかく変態の主人公が理解出来なくて胸糞悪い。まあ私がグラン•ギニョレスクな話には向かきませんでした

  • 意外とすんなり読めた。
    何より主人公が「生ぬるい」のと、描写があっさりしているのと、セックスシーンがないからかな。
    途中ほのぼの監禁生活になっていてちょっとマヌケ、というか終始お耽美ではないところも
    バランスは良いのかも。
    主人公が向こう側への憧憬を抱いているも、
    劇場に置いてけぼりにされてしまう結末はなかなか良かった。
    冒頭に出てくる男も伏線に活かして欲しかったけど。

  • 謎の美しき少年男娼ギニョル(人形)に出会ったとき
    主人公の男の人生は狂い始める

    ソフトなエログロという感じ?
    主人公は結局向こう側へは行けなかったんだな。
    そして友人のカメラマンは、帰ってこない世界へ行っちゃったんだな・・・と

    ギニョルがすさまじい

  • グロエロ耐性低い人にはおすすめしません。
    自分は一線を越えたと錯覚する、『普通』な小説家。
    本当に向こう側に行ってしまったカメラマン。
    天使のような生きた人形。
    物語が展開するにつれて『想定内』なグロさになっていくけど、あえてそうしてる感じ。
    じゃないと商業誌では売れないと思う。
    なにより、この作家がこれ一冊しか書いてないというところが作品の神秘性を高めている。

    ラストシーンのグロテスクさとスピード感に引き込まれる。

  • 美しくも傷だらけ、尻にはおぞましい刺青を持つ、謎の男娼ギニョル。
    中年SM作家の私は惹き付けられ、彼を仕事部屋に監禁した。
    本物の嗜虐を味わううち、仲間と一緒にギニョルを主役とした創作活動を開始。
    残酷人形劇グランギニョルはやがてエスカレート、こっちの世界とあっちの世界の境界線が曖昧になっていく。
    どこまでいってしまうのか?
    私が懸念しだした頃、ギニョルは隙をついて携帯電話を奪い、どこかへ連絡をした。
    「残念だけど、僕の勝ちだよ」
    その時、ドアを蹴破って侵入してきたのは・・・

    ギニョル可愛いよギニョル。
    私や坂ちゃんがギニョルに痛いことはするものの、エロいことは全然しなかったので、あっさり読めた。
    不気味なほど得体の知れない存在なのに抗い難い魅力を持ち、生意気だけど庇護欲そそるギニョルの描き方が秀逸。

  • 夏だから(だったから?)ホラーが読みたくて借りたのだったのだが。。ホラーというよりはエログロ?まあそれなりに。。

    前に、ハリガネムシ読んだ時もそうだったのだが、あまりのぐてぐての表現に、ううっと来るのだけど、なぜか読み進めてしまう。これって、自分の中にあるサディズムなのだろうか?見たくないけど見てしまう。

    正体不明の男娼、ギニョル(人形)名前も、国籍も不明。ある時間、ある場所にしか現れない。そのギニョルとりつかれたSM作家の男と、仲間のカメラマン。ギニョルを監禁し、SMDVDを作りネット販売にふみきる。。。しかし彼らには想像も出来ない世界にギニョルは住んでいたのだった。。。

    SM作家の男が普通の人だとは分かる。SM作家だけど、本当にそういう趣味の人ではないことは。。しかし、ギニョルに会って、崩れていく人格、性格、現れてくる本能、野望。。。ギニョルはちゃんと分かってて、警告する。しかし、普通であるゆえに止められない行為。エスカレートしていく彼らに対してギニョルが最後にとった行動とは。。

    最後、バンちゃんのカメラのレンズにギニョルの指が飛んでくるシーン。リアルで目の前に浮かんだ。バンちゃん。。。戻れない世界に行ってしまったのだなぁ。。。

  • 狂気の一線を越えたと驕り錯覚した男と、それを線の向こう側から見守り続けていた少年の話。女性とまともな男を全く出さずによくまあこれを広げて、さらにきれいに畳んだものだと感心する。…なんて醒めた/冷めた感想書けるのは、読み終わって小一時間も落ち着いてから。魔的なまでの暴力衝動を催させる性質とどこか退いた視点を併せ持つ人形によって紡がれていく物語に、慄然、という言葉の意味を体感できたように思う。ラスト、バンちゃんへの感情は、嫉妬か羨望か、あるいは挫折感か諦念か。決して美しくはないが、切なさだけは共感できる。

  • 売れない小説家が拾った小汚い美少年。誘拐し監禁し責め立てる。仲間も増え、責め立てる内容はどんどんエスカレートしていくのだが…。
    もっと別の角度からの切り込みを期待していたのに、似たような小説はごまんとある。倒錯的でお耽美好きな女性向けといった感じ。
    あ、これってホラー大賞取ったんだ。ホラー?

  • 友人には読まないほうがいいと言われるも、図書館で借りる。

    内容が予定と違い好みだったので、購入。
    ちょっと暗めの内容は大好物なのでよかったです。
    ラストがまた・・・予定外で好きでした。

  • ホームレスらしき傷だらけの美少年の男娼を
    拾い軟禁し、少年とそっくりの球体関節人形を
    織り交ぜながらの残酷劇場を撮影しつつ……
    少年の尻にある残酷なタトゥは何なのか。

  • ギニョルの言う通り、主人公が生ぬるい。まっとエログロ要素があってもいい。

    ラストの続きが気になる。
    ギニョルはどこまで体を痛めつけるのだろう。

  • 後味は悪いが何度も読み返した。図書館で借りていたのでいつか手に入れたいと思う。
    ギニョルがほんとうに可愛い。
    特に主人公とギニョルの関係はすごく好きでした。
    ただ作中でギニョルの言うように生ぬるい。
    状況描写は緻密で美しいが然程グロくない。ぬるい。
    また、ギニョルが何者だったのか、最後まで核心に触れられないところが残念だった。できればギニョルの過去についてももう少し触れてほしかった。

    一般受けしにくく人を選ぶ作品だと思うが、同性愛表現、エログロに耐性のある方にはオススメ。

  • 冷めてロウソクみたいなポテトがおいしいんだっていうシーンのギニョルが好き

  • 臀部におどろおどろしい警告文の書かれたホームレスの謎の美少年、SM、監禁、人形とか色々なエログロ要素があるのに妙に薄味ーな小説だった。でもたまに、たまーに読み返したくなるのはなんでかなー。

  • サドの残酷描写は苦手なんだけど、主人公の少年に不思議な引力があって読み通してしまった。衝撃的なラストシーンが効いてる。

  • 身体中に凄惨な傷を持つギニョルと呼ばれる男娼を監禁した男の物語。

    結局ギニョルは何を求め、男はどこへ行きたかったのか。

    終盤にさしかかってから動悸が止まらず、読み終わっても、放心。

    男の愛も拷問もギニョルには生ぬるかったのか。
    自ら指を落とす痛みの先に、彼が何を見たのか 誰にもわからない。

    半端な情をいだいて読むと、後味は大変によくないです。

  • 読みやすい。すぐ読める。
    かなり後味が悪い。引きずる。

  • 中盤までのあの勢いは何処へやら。
    期待していただけに、中途半端な終わり方で非常に残念です。

    結局ギニョルは何者だったのか。
    核心的なところにはあまり触れられずフェードアウト。
    意図的に暈したのか、広げすぎて処理出来なかったのか。本当のところは著者にしか分かりませんが、せめてもう少し丁寧に終わらせてほしかった。

    テーマや前半の雰囲気はすごく好きだし、文章力もあるのに。勿体無い。

  • 生ぬるい
    作中でギニョルが発言してる通り、生ぬるすぎたんでしょうね
    一線を越えてはいなかった男の物語
    それを考えれば、最後までギニョルの正体などがあやふやになってるのは仕方ないのカナ?
    あくまでも、主人公のためのお話だったから
    最後、ギニョルは自らの手で生ぬるくない事をし始める
    どこまでいくんでしょうか?
    男は今度はどうするんでしょうか?
    オチはそこでしめてほしかったナ~って思います

  • 自身の妄想での秘めた“趣味”のために、妻子を失い、仕事を辞め、薄汚い一室で日々SM小説を書き続ける中年作家“私”。“私”は決して想像世界と現実を混同することなど有り得ないと思っていたが、ある日、「人形(ギニョル)」と名乗る男娼を知る。ギニョルは身体中を凄惨な痣と傷と火傷で覆われた、西洋人形のような少年だった。彼を監禁した“私”とカメラマン坂内は次第に、「あちらの世界」と「こちらの世界」の境界を曖昧にする人形劇──グラン・ギニョルに呑み込まれていく──。第三回ホラーサスペンス大賞受賞作。

    意外と、登場人物の異常性や状況の閉鎖性のイメージが薄く、端整で普遍的な世界の組み立てだった気がします。この世界観が苦手でも物語として楽しむ余地がある。そして何より、愛がある。これが個人的には大きかったかもしれません。

  • ホラーサスペンス大賞(2002/3回)

  • 正確には評価:★2.8
    ギニョルの言うとおりだった。生ぬるい。
    エロさは全くと言っていい程なく、グロさも然程でない。
    では一体何が描かれていたのか?と問われると答えに詰まる様な一冊ww様々な描写をあそこ迄ぼやかして書くなら、もうこの世界観である必要は無かったんじゃないか、と思いました。

  • 基本の登場人物は、妻子に逃げられたSM作家と
    その仕事仲間のカメラマン、そして人形のような美貌を持った少年。

    ある日、男に連れられて行った神社の境内でSM作家のわたしは、
    身体中に傷を負った「ギニョル」と呼ばれる少年に出会う。
    少年の不思議な魅力に惹かれて、やがて作家とカメラマンは
    その少年をビルで監禁しはじめる…  というストーリー。

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    確か中学生の頃に表紙借りをした覚えが。
    最近、いつも行くのとは違う図書館に行く機会があり、
    偶然見つけて懐かしくなったので借りてみました。
    確か中学の時はALI PROJECTの曲と共通する、
    「ギニョル」というワードに惹かれて借りた記憶が。
    (作品内でも「グランギニョル」については触れられています)


    流血や怪我の描写なんかが結構出てくるけれど、
    「痛い」のではなくて、「きれい」だと感じさせる力がある。
    非現実的なんだけれど、どこかリアルで妙に生々しい。
    一度のめり込んでしまうと抜け出せなくなるような、そんな世界が展開されています。

    SMや男色、エログロが苦手な人と、普通の友達。
    そんな方達には勧められない、クセの強い一冊。
    「第3回ホラーサスペンス大賞受賞」の作品らしいけれど、
    あまり抵抗なく読む事ができました。


    ただ、いまだに最後の意図が分からない…!
    何年か経って、またこの本を見つけたら改めて読んでみたいなぁ。

  • 人形のような美少年をSM作家とエロカメラマンのオッサンが拉致監禁する話。これは…ホラーなのかな?ホラーサスペンス大賞受賞作品だそうですが。怖くはないけど同性愛表現や痛いシーンやグロいシーンがあるので苦手な人は要注意です。
    作中に出てくる「変態進化論」には思わずうなってしまいました。あんなふうに書かれたら変態ってなんかすごく崇高な人みたいに感じるじゃないか…!
    表紙の人形はとても美しいです。

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人形(ギニョル)の作品紹介

謎の男娼、その名は「ギニョル」。純白の肌に口を開けた真紅の傷跡が、平凡な中年男だったはずの「私」の中の何かを壊した。甘美な嗜虐と官能の日々。しかし、「邪悪ナル世界」に本当に監禁されたのは、実は私だった…。第3回ホラーサスペンス大賞。

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