- Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105062217
作品紹介・あらすじ
もう、トヨタやソニーじゃない。世界が認めるMade in Japanは、日本(人)固有の想像に満ちたCool Japan。その「かっこいい日本」のさきがけとなったのは、ゴジラ、鉄腕アトム、パワーレンジャー、セーラームーン、たまごっち、それにポケットモンスターたち。気鋭の文化人類学者がその波瀾の航跡をたどり、変容する日米関係をも浮き彫りにする。
感想・レビュー・書評
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[評価]
★★★★☆ 星4つ
[感想]
パワーレンジャー、セーラームーン、たまごっち、そしてポケモンと日本発でアメリカに影響を与えた文化についてを分析、解説している。
パワーレンジャーとポケモンに関しては耳にしたことがあったがセーラームーンとたまごっちが流行していたことは意外だった。その2つは日本的で流行らないと思っていたのだが、セーラムーンのファッション面が人気となり、たまごっちの世話の面倒臭さが気に入られていると言うのを読んだときは日本とあまり変わらないと感じた。
ただ、これらは日本の文化が浸透したというよりも、どの文化でも受け入れられる内容になっているというのも中々に面白い。ただ、どうしても日本的な部分は残っているようだが。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東2法経図・6F開架:778.7A/Ta87s//K
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パワーレンジャー、セーラームーン、たまごっち、ポケモンがいかに世界に影響を与え、日本のどのような側面を現しているかについて書かれた本。その中でも「ポケモン」はやっぱり異質というか傾向が違う気がする。
そこには虫取りの要素みたいな熱中性があるんだと思う。 -
日本の子供向けコンテンツがアメリカで受け入れられていることを書いた本。
色々と誤解されていると感じながらも、アメリカ人から見たクールな日本の解釈が面白い。
しかしながら、本書の書かれた頃は最も日本のコンテンツの人気が高かったと思わずにはいられない。任天堂の斜陽とリンクしてるような気がします。 -
日本のポップカルチャーが何故世界に広まっていったかを、パワーレンジャー・セーラームーン・たまごっち・ポケモンをもとに考察している。
筆者の主張をまとめると、現実世界と想像世界の間を自由に行き来するのが日本文化の特徴。
ポケモンは、通信や交換を前提とし、友だちとのコミュニケーションを生み出す面があるため欧米でも親たちに受け入れられているという話しは興味深い。 -
日本の娯楽文化の特徴やら独自性やらを分析した本。個人的に「娯楽」「ゲーム」というキーワードに関心があるため、この本もかなり高いモチベーションで読んだ。日本文化の内側の人間としては、それが日本独自なのか?とか思うことも多かったが、少なくとも大して海外に出たこともない人間よりも、筆者のような比較を専門に行なっている人の分析のほうが説得力があるだろう。比較するうえでは複数の文化圏について体感的に触れる必要があるなと思った次第。
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文化人類学の目線から日本のクールジャパンとなどと称されるそのパワーの根源に迫る。かなりの分量だがかなりおもしろいため読み進めるのが苦ではない。様々な文化産業から日本のソフトパワーの力強さ、そこに内包される社会問題を浮き彫りにする。
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(推薦者コメント)
日本のソフトパワーの代表的存在の一つであるポケモン。何故アメリカでポケモンや日本の様々なキャラクタービジネスは上手くいったのだろうか。文化人類学の観点から説明を試みる。 -
外国の方が、ポケモンなどを題材として日本文化について書いています。とても興味深いです。
ポケモン含むキャラクタービジネスは、ポストバブルの景気後退期に唯一成功している日本のビジネスなんですって。
ドラえもんはのび太だけ、ディズニーも自己完結してるストーリー、でもポケモンは誰でもトレーナーになれる+日本っぽさが少ない=世界に開かれていくファンタジー。
こう思うと、子供同士のコミュニケーションを助長するしかけがあるポケモンは、「一人ぼっちにさせない」ゲームなんですよね。
キーワードは、現実世界と異世界/多様変容とテクノアニミズム/細部まで設定/かわいい、持ち運べる…