- Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105284022
作品紹介・あらすじ
パールハーバーの5カ月前、ローズヴェルトは「大統領令8832号」にサインした。その時点で、日本の在米金融資産は無価値となり、世界から経済的に孤立し、日本は実質的に「破産」する。やがて日本は、アメリカが描いたシナリオの一つ、開戦を決断…。近年の機密文書公開によって初めて明らかになった、「開戦前」のアメリカによる恐るべき対日経済戦略のすべて。
感想・レビュー・書評
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生糸の貿易額が戦前の日本を支え、戦争が無くてもレーヨンの登場によって生糸黒字が壊滅した日本経済が持ったのか?というのもかなり気になるif。日本は資源のあるロシアとは違ったのだな。
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MEb
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太平洋戦争はどうして起きたのか。その理由は様々だ。
その理由のひとつに日本に対する経済封鎖があった。
経済封鎖はアメリカの三つの政策が関係している。
1、対敵通商法。2、金融制裁。3、石油の全面禁輸。
戦争前 -
ああ、イライラする某国の資源ナショナリズムっぷりをどうにかしてやりたい・・・と思って参考になるかな、という非常に残念な動機で購入しました。結構長いし詳細なので好きで興味ある分野であったにもかかわらずものすごく読み終えるまでに時間がかかってしまいました。
金融制裁と貿易制裁による戦前の日本を追い詰めていった米国の政策研究。これは鬼畜米英って言う理由も侵略戦争ではなく自衛のための戦争だという理論も良く分かる。
「日本の脆弱性の研究」の箇所は資源・エネルギー・食料の安全保障関連を意識しつつ現在でも一読の価値は十分にあり。また、国が存続するために何が必要かについて要素ベースで脳内を整理しやすくなります。
☆詳細は徐々にまとめて生きたい感じです。 -
講話のために友達が貸してくれて読むことになった。
これは今までになかった経済、特に金融の視点から日米開戦に至るまでを書いていてとても勉強になった。
ちまたでよく言われているのは石油の禁輸が日本に開戦を決意させたってことなんだけど、実際には在米資産凍結によって完全な禁輸状態に置かれてしまいこれが決定打だってこと。この本の主題はそんな感じ。
あとは貿易の決済に米ドルが必要な日本は生糸を輸出して稼いでて、その背景には米国の女性のファッションがきらびやかになって、ストッキングがブームになって、ってそうゆう背景があったんだなってわかったり。
戦前の金融市場がどんなもんだったろうってことをあんま知る機会がなかったのでそうゆう経済に関する知識って意味でも勉強になりました。 -
翻訳モノは読みづらいな、という印象は拭えない。
それから、細かいデータ分析はあるのだが、
文系の自分にとっては、それはそれは辛いものだった。
とはいえ、米国の金融凍結が日本にとって、
どれだけダメージが大きかったのか、なぜ戦争に突入したのか、
それが経済的側面からよくわかる良書であることは間違いない。
キーワードは生糸とドル、といったところだろうか。 -
生糸など戦前の日米経済、貿易状況の分析が、面白い。
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日本は原爆などの軍事戦争で負けたのではなく、金融隔離による経済戦争に負けたのだ。