- Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106021657
作品紹介・あらすじ
冬の山中、腰巻一丁で煙草をふかす。この怪しげな男こそ、紀州和歌山が生んだ先駆的エコロジスト、南方熊楠(一八六七‐一九四一)。和歌山県田辺市近郊の林の中で撮影された熊楠42歳の姿である。博物学者として、また生物学者、民俗学者として広く知られる熊楠にとって、研究対象は粘菌、キノコ、藻、昆虫から男色、刺青、性、夢まで、この世あの世のすべて。世界を放浪、原生林を駈け巡り、果て無き大宇宙の謎を追い、森羅万象の本質に迫るため、生涯その目で見たままを詳細に記述しまくった。本書は、奇才が遺した膨大で不思議な資料を大公開。その頭脳と心の森に踏み込み、最新の研究に基づく熊楠像を紹介する。
感想・レビュー・書評
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南方熊楠の入門書として、読みやすくわかりやすい本だと思います。
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写真をふんだんに盛り込んだ南方熊楠の入門書。彼の奥深い思想の入口に触れることができる。
世間の常識とはかけ離れた行動の数々、生涯実家からの仕送りに頼っていた在野の研究者。公的権威との軋轢はあったものの、南方のような存在が受け入れられた明治の時代は幸せだったのかも。資本主義の原理とセクショナリズムが覆いつくした現代日本では、彼のような存在が受け入れられる余地は無いように感じた。 -
松居竜五 著「クマグスの森 南方熊楠の見た宇宙」、2007.11発行。和歌山~東京~アメリカ~キューバ~イギリス~那智~田辺。博物学者、生物学者、民俗学者、南方熊楠。表紙は42歳の時の写真です。夢の記録、そして女性器の図に至るまで、正確さに対する執念、詳細に記録されています。自分の目に映る森羅万象を、生涯をかけて記録し続けた人物。熊楠が残した諸記録が紹介されています。
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時は19世紀末、あの南方熊楠が留学先のロンドンにて名探偵となる!!見た目や生活は豪胆で豪放、シャーロック・ホームズのようなスマートさは微塵もないが、“黄色い頭脳”と呼ばれたその博学ぶりで、不気味な事件を次々と解決していく・・・もちろんフィクションだが、熊楠本人の記した『ロンドン日記』も時々登場し、物語を支える。
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博物館のようなカフェと古本屋さんでみつけた一冊。
熊楠さんってすごくすごく好奇心旺盛!
おまけに興味の対象が、すこし似ています…。
粘菌かわいい。 -
南方熊楠の入門書として。
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南方熊楠の概説。
深くて広すぎる、熊楠。どこに興味もつかはそれぞれ。
豊富な写真と丁寧な解説で、とっかかりに。
from tanabe,Kii.JAPAN.