天皇はなぜ滅びないのか (新潮選書)

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著者 : 長山靖生
  • 新潮社 (2011年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106036866

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天皇はなぜ滅びないのか (新潮選書)の感想・レビュー・書評

  • 先鋭なる信長、奸智の秀吉、政治・経済・軍事を司る最強の徳川家に、天皇家はいかに対峙し、皇統を存続させてきたのか。神楽・和歌、書道など伝統諸芸の家元を掌握し、圧倒的な「文化力」を育むとともに、お蔭参りや御所参詣を巷に大流行させる「ブランド力」を発揮。公家や女官の艶聞も逆に力に変えていった江戸期の歴代天皇。今なお被災地で放たれる天皇の言葉に宿る力の謎に迫る。
    ______________

    まさにタイトルどおり、なぜ今まで脈々と受け継がれてきているんだろう。戦国武将や有力者たちは、天皇を殺して自分がその地位につこうとは思わなかったのか。そんな謎がちょっぴり解明。
    歴史のタイミングが半分、天皇という象徴的存在なのが半分という感じかしら。
    おもしろかった!

  •  我が国の歴史の上で,連綿と続いてきたことになっている天皇。姿形を変えながらも,なぜ,こうして続いてきたのか,どのようにして続いてきたのか…そんなことを知りたくて本書を手に取りました。
     が,私には予備知識があまりにも少なくて,読むのに大変時間がかかりました。読めない漢字がいっぱいあるんですよね。あと引用されている原文なんかも言い回しがむずかしい。
     著者は,時の権力者から不思議な尊重のされ方をする天皇の力を「ブランド的」と名付けています。なるほど,そうなのか…と思います。
     あの明治の時代でさえ,天皇は薩長新政府にとって便利に利用されただけだったのですから。
     ただ,天皇の持つやさしさみたいなものに,日本人が癒やされてしまう…という宗教的な背景については今ひとつ分かりませんでした。

  • 前々から疑問に思っていて、タイトルを見て買いました。

  • そういうこともあったのか、と今まで疑問に思っていたことにいくつかの答をもらった気がする。政治の中枢機構は、天皇という権威が必要で、持ちつ持たれつの関係でもあったという、機能的な問題については、なんとなくわかった気がする。あとは、一般の人々が天皇という権威をどう考えていたのか、詳しく知りたい。

  • タイトルに興味があってこの本を手に取ってみました、天皇がほかの国の王や皇帝と比較して滅ぼされなかったのは、多くのものを独占せずに多くの国民から親しまれているからでしょうか。またこの本では天皇にまつわる日本の歴史についても触れられていて興味がありました。

    不思議なのは、現在の天皇は北朝系にも拘らず、南朝系を正統であると明治天皇が裁定したこと(p225)で、何か裏があるのかと感じました。

    以下は気になったポイントです。

    ・伊勢神宮の内宮(皇大神宮)は皇祖神である天照大御神、外宮(豊受大神宮)には五豊穣の神である豊受大神を祀っているが、江戸中期には内宮の優位が確立した(p21)

    ・最初のお蔭参りは、慶安3(1650)年に起こり、その後も、1705,1771、1830年のお蔭参りで、300~500万人に及ぶ人(全人口:2500万人)が伊勢を目指した(p24)

    ・古代に王朝交代があったかどうかは不明、25代武烈天皇から縁戚の継体天皇への皇位継承は王朝交代とされる説もある(p30)

    ・三種の神器とは、八咫(やた)の鏡(神鏡)、草薙剣(宝剣)、八坂にの曲玉(神璽)のことで、今も践祚(せんそ)・即位の際には欠くことのできない重要な存在(p32)

    ・室町幕府を滅ぼした織田信長は、天皇ブランドの利用価値に敏感であった(p48)

    ・武士は究極的には朝廷を守護するもので、それが錦の御旗に弓を引くのは、自己アイデンティティを否定するという意識が有力武家にあった(p54)

    ・征夷大将軍は東国を掌握したものでなければ任じられないというのが、それまでの先例を踏まえた朝廷の認識、征夷大将軍は東国征伐の総大将(p58)

    ・秀吉に従う諸大名は朝廷の官位官職が与えらえ、それはお飾りに過ぎないが、それによって武家たちは序列化された(p63)

    ・豊臣家を滅ぼした家康だが、その霊的権威を取り上げるには、天皇を動かすしかなかった、人を神にする、神を廃するのも天皇にしかできないことであった(p81)

    ・徳川家康が目指したのは、東国王権の復興であり、東国からの全国支配であった、東国を霊的にも朝廷の支配から目指した、平将門を祀った神田明神は江戸の守護神とされた(p84)

    ・生類憐みの令をだされた当時の江戸が捨て子が多く、それが野犬に食い殺されるという悲惨な事件が相次いでいた、この発令は、そのような荒れ果てた世相を戒めるもの(p159)

    ・現在の皇室典範は、皇位継承者は男子皇族に限るので、桃園天皇の次の後桜町天皇が最後の女帝となる(p171)

    ・諡号として天皇号が復活したのは、天保11(1840年)のことで、それまでは天皇没後に院号が贈られていた(p187)

    ・18世紀の欧米の世界認識では、世界には7つの帝国があるとされていた、ローマ帝国の後嗣にあたるロシア帝国(ビザンチン帝国経由)、神聖ローマ帝国(フランク王国経由)、オスマントルコ帝国、清帝国、ムガール朝インド帝国、ペルシア帝国、日本帝国(p190)

    ・田沼意次は銀の暴落が続いていて金銀交換比率が変わりつつありそれを変更する意図があったが、彼の失脚でできなかった、そのため開国により大量の金が流出した(p196)

    ・徳川家茂の上洛(1863)は、三大家光以来、実に230年ぶり(p202)

    ・将軍不在の江戸では、朝廷から離脱して独自政権をたてようとする動きが旗本で起きた、日本全国から徴税しているわけでもなく、黒船来航以降は幕府財政は急速に苦しくなった(p205)

    ・王政復古は、徳川だけでなく、上級公家中心の朝廷に対する反乱(p215)

    ・旧幕府軍の陸上部隊は武装解除されたが、海軍力は旧幕府勢力が圧倒的(p220)

    20... 続きを読む

  • これすっごい気になる。そもそも「象徴」としての存在って何よ?意味不明だし。

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天皇はなぜ滅びないのか (新潮選書)の作品紹介

先鋭なる信長、奸智の秀吉、政治・経済・軍事を司る最強の徳川家に、天皇家はいかに対峙し、皇統を存続させてきたのか。神楽・和歌、書道など伝統諸芸の家元を掌握し、圧倒的な「文化力」を育むとともに、お蔭参りや御所参詣を巷に大流行させる「ブランド力」を発揮。公家や女官の艶聞も逆に力に変えていった江戸期の歴代天皇。今なお被災地で放たれる天皇の言葉に宿る力の謎に迫る。

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