テレビの大罪 (新潮新書 378)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103780

作品紹介・あらすじ

あなたはテレビに殺される。運よく命まで奪われなくとも、見れば見るほど心身の健康と知性が損なわれること間違いなし。「『命を大切に』報道が医療を潰す」「元ヤンキーに教育を語らせる愚」「自殺報道が自殺をつくる」-。精神科医として、教育関係者として、父親としての視点から、テレビが与える甚大な損害について縦横に考察。蔓延する「テレビ的思考」を精神分析してみれば、すべての元凶が見えてきた。

感想・レビュー・書評

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  • テレビは二面性がある。テレビは公共の電波を使用し、多くの国民の情報源である。なので、必然的に信頼してしまう物なのに、その内容はテレビ局側の都合の良い内容になって、それがあたかも世論全体の意見のように流されている。
    私達は本当にテレビが伝えてる事が事実なのか、考え直さないといけない。インターネット時代が情報というものを変えてくれる事を信じるばかり。

  • 本書では、テレビを筆頭としたマスコミ報道が以下に犯罪的かという点について、精神科医の和田秀樹氏が大きく8つの論点に分けて説明しています

    今でこそ「テレビはつまらない」「テレビの言うことは信用できない」と言った不信感も漂っていますが、本書は2010年と比較的早い段階での著作であり、著者の着眼点について驚くばかりである
    ただ、そのせいもあってか話が網羅的となっていて深いツッコミが不足している感があるのは残念である。
    また、小見出しとその内容が一致しない部分なども散見されたり、論点がうまくまとまっていなかったりと、内容はいいだけに非常にもったいないと感じた

  • 評論家で小説家で映画監督、そして臨床心理士で管理栄養士で受験アドバイザーという「何でもアリ」の和田センセイの本業は、東大卒の精神科医。自らがテレビ出演の多い立場ありながら、テレビが国民に与える大いなる損害、もっと言えば「数々の偽装や情報操作によって」多くの人々を死に追いやり、その健康を害し、そして知性を奪う「テレビの大罪」を糾弾する。過剰なダイエット至上主義によって若い女性たちを拒食症に走らせ、医療過誤を攻撃し続ける事によって逆に医療崩壊を招き、自殺の方法や有名人の自殺などに関する過度な報道で逆に自殺を増やしているという現実を暴露し、テレビ業界を「知的レベルの高い人たちが、自分たちよりレベルの低い大衆を騙して儲けている」と糾弾する。和田センセイがこの業界に抱く疑念は「テレビは事実を映さない」ということ。伝えたいメッセージに合わせて映像と音声を切り貼り加工するマスコミの「ずるい」手法による情報操作に騙されないようにと読者を啓蒙する。

  • 「テレビでは個人的な体験の一般化が多い」

    「正義とは被害者と一緒に騒ぐことではない」

  • この本に書かれているテレビの罪:
    痩せすぎ礼賛
    反勉強・反エリート
    東京中心
    アルコール依存症放任
    老人を老人扱いし過ぎる

  • 良書ではなかろうか

  • 一億総白痴化
    大宅壮一さんが警鐘をならしたのが
    敗戦後から10年ほどたった1957年だった

    TVという存在はますます
    その度合いを強めている

    TVを観るという習慣が全くない私などでも
    やはりそうなのだ、とつくづく思ってしまう

    この日本という国は
    どこに行こうとしているのだろう…

  • 話題の本なので読んでみました。
    内容には賛成。ただ、ものすごくびっくりするような新しい知見や見識が得られた、という感じはないかな・・・。
    もともとテレビなんてそんなに信じてなかったし。

    テレビを疑ったことのない人は一度読んでみたらいいかな。

  • テレビの大罪
    テレビの影響は本当にに大きいということを改めて実感させてくれる本。若い人はテレビ不要という意見を強くした。一方、お年寄り向けには手軽な刺激という意味でテレビは必要なのだと再認識した。田舎では、お年寄りが刺激を求めて宝くじを買うという。決して一攫千金をねらっている訳ではなく。お年寄りに健康でいてもらう対策を考え、社会的経費を削減する努力が必要とふと思った。

  • 言っていることは正しいのだろうが、読んでいると気が滅入るのは何故だろうか。

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著者プロフィール

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたり高齢者医療の現場に携わっている。
主な著書に、『80代から認知症はフツー』(興陽館)、『病気の壁』(興陽館)、『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』(マガジンハウス)、『80歳の壁』(幻冬舎)、『70歳が老化の分かれ道』(詩想社)、『老いの品格』(PHP)などがある。

「2024年 『死ぬまでひとり暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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