経団連: 落日の財界総本山 (新潮新書 570)

著者 : 安西巧

• 新潮社 (2014年5月16日発売)

作品紹介・あらすじ

新会長選出で、財界は変われるか。会長に２代続けて副会長ＯＢが起用された経団連。新興企業はそっぽを向き、中核の老舗企業群も余裕を失う中、財界総本山に明日はあるのか。一線の経済記者が肉薄。

感想・レビュー・書評

[hori2221さんの感想 · 2014年12月13日]

参考になった。
経団連は、かつての影響力は無くなって来ているらしい。
時代は変わった。

[ざき★やまさんの感想 · 2014年11月14日]

＜内容＞
経団連の会長の列伝期といえる。
＜感想＞
経団連団長の個人的エピソードを収集しているけれども、「落日の財界総本山」という副題から経団連自体を分析しているかと思っていたが、経団連会長だけに終始していた

[michy110さんの感想 · 2014年11月4日]

【仕事】経団連: 落日の財界総本山/安西巧/20141103（80/254）
◆きっかけ
・日経広告。仕事上、経団連会館に行くこともあり、また当社も多額の寄付をしていることから関心あり。

◆感想
・副題に「落日の財界総本山」とあるように、財界という言葉自体がもはや死語になりつつある感がある。かつては有力企業を中心に護送船団方式で上手くいってたが、①敵（＝労働組合）がいなくなった、②企業の利害が錯綜（液晶TV）、③新興企業はそっぽむき、中核の老舗企業は余裕がない、④人材の枯渇化等々、今後あるのか疑問。
・政界と財界を太く繋いでいた昔はすごかったのだろうなと。
・経団連の会長の歴史的変遷は分かるが、現代の経団連の状況については描写が少ない。

◆引用
・財界は敵を失った。労働界がストライキによる闘争に訴えることはめったになくなった。企業と協調的な労働組合の増加で、財界の緊張感は緩み、賃金や労働時間の長さが外国との経済摩擦の火種になることから敬遠され始めた。トップ人選が難航するようになったことも求心力低下の原因。
・グローバル化が進み、事業拠点の海外移転を加速させていいる時代に、財界団体の名の下に各社の利害を調整して意思統一する試み自体、もはや無理。利害が錯綜している。事業活動が国や業界を超えて、ボーダーレス化進めば、企業の価値観が分裂・多様化するのは避けられない。例）TVメーカは韓国台湾の脅威を強く訴える一方、住友化学、クラレ、日東電工など素材メーカは韓台を相手に液晶パネル関連で利益を稼いでいる構図。
・組織の求心力を高めるには人事が有効。支持率低下になやむ政権が内閣改造をするのは、それが忠誠心を引き出す常套手段故。
・時の政府と対話ができない経団連は要らない。
・経済界の代表というより、オールドエコノミーの集まり。
・政治献金は、政府与党に見返りを求めれば贈賄　になり、見返りを求めなければ経営者として背任行為にあたる。というジレンマがつきまとう。
・経団連は従来の財界団体ではなく、シンクタンクとして生きる道を探るべき？民僚？しかし、コンサルで十分　。
・戦前の財界：商法会議所は明治政府が設立を催促。戦後はGHQ。
・経団連会長に期待されるのは、政界への影響力。
・サロンではない、履歴団体の性格を強くすべき。

[ikanocchiさんの感想 · 2014年8月17日]

経団連の現在についてというより偉人伝という感じか

[KOROTAMさんの感想 · 2014年6月18日]

○日本経済新聞編集委員の安西氏の著作。
○日本経済界のドンとして君臨する歴代の経団連会長の歴史を中心に、経団連が果たしてきた意義と今後の役割などについて分析したもの。
○経団連会長＝財界総理と呼ばれたのも今は昔、これほどまでに役割や扱いが変わってきているのだなぁと、素直に勉強になった。オールドエコノミーの集団というのは、まさにそのとおり。会長の条件に製造業出身としているのは、まさに重厚長大のオールド企業の象徴のようだ。
○安倍政権との関係性はもちろんだが、企業集団としての経団連の役割を根本から見直す良い契機だと思う。

[タプチャンさんの感想 · 2021年4月10日]

経団連という組織が誕生する経緯、これまで会長になった人たちの生い立ち、素顔にせまる人物評伝が主な内容です。組織の歴史を知ることは大事です。

[あるふれっとさんの感想 · 2017年11月29日]

謎が多い団体。

[あきさんの感想 · 2014年9月26日]

一億総中流　経団連の不文律　世話人会　新経済連盟　金丸事件　ゼネコン汚職　ハリー・パークス「日本には商工業者の団体さえない」　　

[miyaさんの感想 · 2014年9月4日]

高度成長のころが一番財界の人材もいたと思うが、今の時代は政治家同様小粒でつまらない人物ばかり。

[moriizouさんの感想 · 2014年5月17日]

どこかで聞いたことがあるような話しばかり？

著者プロフィール

日本経済新聞社大阪本社編集委員。
1959年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。1983年、日本経済新聞入社。主に企業取材の第一線で活躍。

「2020年 『歴史に学ぶ　プロ野球 16球団拡大構想』 で使われていた紹介文から引用しています。」