患者さんに伝えたい医師の本心 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106279

作品紹介・あらすじ

医者と患者は「パートナー」である。妻を乳がんで失い、「患者の家族」を経験した著者は、自身が院長を務める病院でさまざまな試みに着手。日本を代表する心臓外科医が考えた「理想の医療」の姿

感想・レビュー・書評

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  • 私も何度となくカチンと来た事がある。でも「診てもらっている患者」の立場なので言えない。どれくらいの先生が本当に我々患者のことを真剣に考えて治療にあたっているのだろうか・・・ごくわずか?本当に疑問です。

  • 2019.10.27-264

  • 三井記念病院の院長であり、元東大医学部の教授である著者のエッセイ。

    いわゆるエッセイ形式なので、形式だって書かれているわけではないのものの、医者の立場で書かれてて勉強になった。

  • 自身の妻をガンで亡くした著者は、医師としての無力を知る。ともすると「上から目線」だった医師が、患者とフラットで信頼を結べる関係を模索する。三井記念病院長でもある著者の話題は近隣開業医、警察との関係や医学部講座の縄張り争いと幅広い。「エホバの証人」信者へ輸血を説得するとの一章では、氏の医師としての気高い信念に心打たれる。

  • 総合病院で、胃カメラを使った精密検査の当日になって、
    口からの胃カメラだと聞かされました。
    周囲から「口の胃カメラだけは二度と受けたくない」と聞いていたので、
    「鼻からじゃだめなんですか」と抵抗したところ、
    「先生と話し合って決めたんではないのですか」と看護師に言われ、
    そもそもそんな選択肢さえ事前の診察の時に話に出てなかった!!と思い、
    医療不信になりかけたので、
    インフォームドコンセントについて調べようと思い手に取りました。

    著者は、三井記念病院の院長。

    著者曰く、「日本ほどインフォームド・コンセントが行われている国はない」のだと知りました。
    本著を読んで、よっぽど悪意のある医者以外は、医者も何とか患者のためになろうと必死なのではないかと感じてきました。

    著者が、救急医療センターの改修工事、月に1度のボランティア・コンサート、地域医療の連携のために自身での病院周り、病院の理念策定、東大医学部のカリキュラム改訂、手術成績のデータベース化、医療政策を担う人材の養成など、次々と改善実行していくのを読んで、すごい実行力だと感心した一方、
    後半は、東大医学部、マスコミ、病院ランキング、医療事故、宗教団体に対する批判を展開しており、
    著者自身がかなりの批判を受けるのではないかとこちらがヒヤヒヤするくらいでしたが、
    あとがきからも「『あくまで患者に寄り添う医師でありたい』としての倫理」を大切にされている方だということを知り、感銘を受けた次第です。

    また、同一の症例を3例手術して患者さんを亡くしてしまった医師が著者の下でトレーニングを受け、心臓外科医として現場に戻った話については、医療事故をメディア側からの視点からしか考えたことがなかったのですが、医師の側からの視点で読むことにより違った見解を得ることができました。

    何かとりとめもなく感想を書きましたが、、、、
    とりあえず、これからは、もっと医者に色々相談してみようと思った次第です。

  • ・専門外は素人と一緒
    ・患者様ではなく患者さん 対等
    ・明確なミッション
    ・医師法21条 死亡例を警察に届けるかどうか

  • この本は、著者が話したことをライターが編集したもののようだ。肩書は立派な先生だが、書いてある内容は深みがないなあ。

  • バンバン手術をしようと張り切っていた矢先、著者は人事異動により、ほとんど手術のない病院に転勤となる。一時は将来を閉ざされたように感じ、心は虚ろ、気力も失せてしまったが、信頼し慕ってくれる患者の姿に医師としては何も失っていないことに気付き、元気を取り戻す。医療者は患者とともに生きなければならないと、深く悟ったという。実は医師も患者を診ながら、患者の様子から様々なものを学び教えられている。著者の病院では、「患者様」ではなく、「患者さん」と呼ぶ。上から目線でもなく下から目線でもない。医師と患者は病気とともに闘う同じ仲間であるという考え方による。東大医学部の傲慢。悪意のテレビ報道。あてにならない病院ランキング。誤解と偏見に満ちた医療事故。18章にわたって医師の本心が綴られている。

  • 2016年1月新着

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