- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106108983
感想・レビュー・書評
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宇宙の開発の現状と歴史が分かって良かった。I-spaceの活躍を見て読んでみたいと思った。宇宙関連のビジネスはドンドン広がっていて、ベンチャー企業も出てきている。その背景が分かった気がした。最初は軍需産業を相手にしていた半導体産業のように今後は大きく発展するのかもしれない。日本がアメリカとの関係の中でロケットや衛星の開発にブレーキが掛けられていたことも知った。高度に政治的な分野なんだと思った。これからは宇宙の時代になっていくのかな。そう思わせる内容だった。
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宇宙における最新の安全保障環境と今後の展望が書かれています。
宇宙や安全保障の入門書としていいのではないかと思います。 -
主題は非常に扇情的であるが、内容的には副題の方が正しい。
米ソ、中国、そして日本の宇宙に関する政府及び最近の民間の関与の歴史をわかりやすくまとめている。
宇宙に関しては、ともすれば専門用語が多く、かつ政府や軍に関する活動が主なため、公式の堅苦しく退屈な話が多くなりがちであるが、流れをうまく整理した記述となっていたため、退屈せず読むことが出来た。 -
聞き慣れない言葉が多くて読むのに苦労した。
しかし、宇宙でも米中の争いが。
軍事利用を目的としない日本の役割は非常に重要になってくる。 -
現役時代スペースデブリに携わっていたので、会合等で著者を何度がお見かけしたが、宇宙関連の動きを法的な観点から解説した好著だ.傍若無人とも言える中国の活動は、2007年1月の衛星破壊による大量のデブリ発生で全世界から非難を浴びたものの、着実に成果を上げているのは脅威だと感じている.日本も"平和利用"の軛から解放されたことで、世界と同等な活動ができるようになったのは、ある意味で進展だと思うが、あまり認知されていないのも気になる.
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東2法経図・6F開架:538A/A53c//K
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中国の宇宙開発が半分、日米の宇宙政策が半分って感じ。
中国の宇宙開発に関しては中立的で学びがあった。新書に期待することではないかもしれないが、もう少しタイトルの中国を掘り下げて語ってほしい。 -
中米日それぞれの宇宙開発という3部構成。専門的な内容ではあるが読みやすい。
書名は煽り過ぎな気がするが、実際に中国の宇宙開発は質量共にめざましく、米国に迫り、量子科学衛星「墨子」のように部分的には米国を上回りつつあるというのが著者の評価だ。5か年・10か年計画の中の事項を前倒しで達成しているというのも、日本の感覚からすると驚きだ。
80年代末から90年代、米中友好ムードの中で技術交流が行われ、輸出管理の運用のずさんさも相まって中国に技術がかなり流れたという。
中国の宇宙外交も巧みだ。途上国との協力をてこにした支配、しかし支配に見えないように多国間の協力体制や国連との連携を進め、国際場裡で影響力を増そうとしているというのは他の分野と共通する。
米の宇宙開発・政策の歴史は本書でコンパクトにまとめられていた。トランプ政権下の宇宙政策が「堅実でスピーディ」という評価なのが意外。
日本の宇宙開発は、初期の純国産から、液体燃料ロケット技術提供を受けて米国の大きな影響下に置かれるようになる。「宇宙の非軍事利用」政策を変える原点は98年のテポドン発射。そしてますます防衛・安全保障の観点が入るようになっている。その上で著者は、日本宇宙政策につき、世界の速い変化に応じた変革と、安全保障への民間技術の利用の2点を提言している。