メンタル脳 (新潮新書 1024)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106110245

感想・レビュー・書評

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  • 自分を守るために脳が危険だとシグナルを出すのは、人間が生き延びるために必要な事だった。ストレス脳を読んだはずなのに忘れていた。
    脳が今起きている急激な変化に対応できていないだけで脳は正常である。その言葉に安心したし鬱は弱い人間がなるのではなく、むしろ自分を守ろうと脳がシグナルを出し続けているだけ。そう思えたら少し楽になるなと思った。今度はちゃんと心に留めるようにメモを残します。

  • 図書室。
    「スマホ脳」の時ほど知らなかったことや実践してみたいことはなかったものの、なぜ感情があるのか、永遠に幸せでいられないのはなぜかなどを読むと、落ち着くことができた。

  • 〜豆知識〜
     賞味期限表示ができるよりもずっと前の時代、保管が良くなかったり古くなったりした肉や牛乳には危険な細菌が繁殖しており命を奪う寄生虫が潜んでいる可能性があった為つわりが起こる。

     引きこもりも恐怖症も脳が感染などから私達を守ろうとして引き起こされる事がある。ただし、少々やり過ぎな事もある。

     トラウマの対処法も載っていて読んでみて良かったと思います。辛い出来事がフラッシュバックしてきた時は蓋をしてしまうのではなく深呼吸をしたり言語化してみるのもいい方法なのだそうです。
     私は漠然とした不安に襲われる時は何故そう感じるのだろうと感情を疑ってみるようにしています。ただ本当の恐怖を感じている時(地震速報を聞いた時やセーラー服、ナース服を見た時)はそこまでの冷静さを取り戻せずに感情に流されてしまうことも。

  • 「スマホ脳」が面白かったので、こちらも拝読。つい最近幸せな出来事があり、それが終わった瞬間に不安に煽られたが、この本を読んで自分が不安になった理由が分かった気がする。自分のメンタルの取説のような本で勉強になった。

    要約:
    狩猟採集民だった時代、脳の一番大事な仕事は、私たちを「生き延びさせること」であった。そのため、存続危機になることがあれば(危険な動物や虫を見つけたり、群れから離れたり)「不安」を感じさせ、危険を回避できれば「幸せ」だと思わせる「感情」を作ってきた。常に命の危険があった世界で役目を果たすために進化してきた脳は、ここ約一万年変わっていない。つまり、平和な社会で生きる現代とは全く違う構造で脳は機能しているため、タバコよりクモやヘビが怖かったり、SNSで他人と比べてしまうことで自分がヒエラルキーの下になって群から追い出されると誤解したりして不安にさせてしまう。このような不安といった感情が起きるのは、必ずしも病気や欠陥ではなく、脳が今の世界のことをよくわかっていないにもかかわらず、私たちを助けようとしているから起きること。

    また、幸せをいつも必ず感じることは無理。ハッピーで明るい感情しかなかったら、人類はもうずっと前に絶滅している。脳の重要な任務は、「あなたを生かしておくこと」であり、幸せではない。人間は、満足する生き物ではなく、ついに不満がある。そのおかげで生き延びてこられたんだから。だから、幸せに期待するのはやめよう。良い人生を送るためには、意味を感じられることに力を注ごう。

    どの本でも「運動した方が良い」と勧められるのは、祖先が平均15,000歩歩いて進化してきており、脳もその運動基準を満たした時に一番機能するから。また、「体のコンディションが良い」と危険から自分を守ってくれる確率が上がり、生き伸びられる可能性が上がる。それでストレスも感じにくくなったから。

    よって、幸せのレシピは
    1 一緒にいて快適で、信用できる人たちに囲まれる。
    2 夢中に慣れて、意味を感じられることをする
    3 1と2を繰り返す

    以上。


    個人メモ:
    生き残るために、狩猟採集民の大変だった時代の脳みそで生きている。今でも病気をうつされたくないから、病気の人には帰らないようにするし、目の前にカロリーたっぷりの食べ物があればいくらでも食べてしまいます。草むらでちょっと動いただけてびっくりしてしまうし、一人ぼっちになるのも嫌いで、胸の中にいられるように全力を尽くします。サバンナで生まれて暮らすのが1番安全で、1人になったら死んだも同然だったからです。

    感情と言うのは、周囲の情報と、体の中の情報脳が「解釈」し、「まとめ」たもの

    取るに足らない選択は、直感に頼って素早く済ませるように脳ができている。= 決断が早いのは重要じゃないと思っているから?つまりものすごく時間を掛けて考えるのは、その事柄がその人にとって重要だから?

    不安やストレスは闘争か逃走かのモードに入る体のプロセス。不安は防御のメカニズムで、脳が私たちは生き延びさせるための仕組み。今は平和なのに、生き抜くのが過酷だった狩猟民族と同じ頻度で脳に不安スイッチが入るため、現代の人は疲れてしまう。不安はあなたを守るためのものだから、極度に恐れなくていい。

    記憶も脳によって作られる。だから自分を生かすために、過去の出来事が事実と違う形で記憶されたり、また常に更新し続ける。これもあなたを守るため。

  • ストレス脳と同じ作者が
    若者(ティーンエイジャー)向けに書いた
    脳とメンタルの関係に関する解説本。

    ・不安は生きるために必要なこと
    ・永遠に続く幸福感はない
    ・運動しよう、いい事しかないから!

    適応障害をきっかけに読み始めた本でした。
    若者向けに書いてあるだけあり
    内容がとても分かりやすく読み易い。
    メンタルに関する理解が深まりました。

  • “ストレス脳”を10代向けに書いた本がこの”メンタル脳”とのこと。
    手っ取り早くストレスからメンタルを守る方法が書かれていた。
    大人ですが、興味深く読ませてもらいました。

  • 僕は「脳」がタイトルにつく本は苦手だ。
    なら読むなよ、って? 苦手だからといって避けたいわけではないのだ。
    メンタルが上がったり下がったりする仕組みを、主に10代に向けた本。
    なんで苦手かというと、自分自身の感覚のメカニズムを暴かれたみたいな気がして嫌なんだろうな〜。
    幸せを追い求めるな、幸せという言葉がついていたら怪しい話だ、ぐらいでいたらいいよ、と呼びかけるんだけど、僕にとって、「脳」もそれに近い感覚なんだよなあ。
    と言いながら、各所にハッとさせられる表現がある。

  • 売れているようなので書店で購入。
    この著者の本はいくつか読んだ。

    これまでの本を、若い人向けにわかりやすくまとめた感じ。
    脳の反応は、狩猟採集民だったころの名残を強く残しているという主張。

    確かめようのないことだから、最初は半信半疑で読んでいた。
    途中からは「そういう説明もありなのかもしれない」と思うようになってきた。

    幸せの主な材料が他人というのは、とても納得。
    半面、ひどい不幸の材料でもあるから、困ってしまう。

  • メンタルについての教科書的な本
    脳は未だに狩猟採集民の時代にいると思っている
    ストレスや鬱などメンタルな系は、運動する事で、改善が見込まれる
    孤独なほど人間の脳にとっては良くないこと

  • 幸せは追い求めない、意味のあるゴールに向かって夢中になれる道のりこそ、幸せを感じる瞬間!
    夢中になれることを探すことの大切さですね。

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著者プロフィール

精神科医。カロリンスカ医科大学卒業。王家が名誉院長を務めるストックホルムのソフィアヘメット病院に勤務しながら、有名テレビ番組でナビゲーターを務める。『一流の頭脳』が人口1000万人のスウェーデンで60万部が売れ、世界的ベストセラーに。前作『スマホ脳』は日本でも爆発的にヒットした。

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