応天の門 13 (BUNCH COMICS)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784107723208

作品紹介・あらすじ

ある事件をきっかけに検非違使の在原業平と共に怪事件を解決することになった文章生・菅原道真。宮中で権力争いを繰り広げる藤原基経や伴善男と出会っていくが……そんな中、霊峰・富士の噴火で帝の世への不安が生まれ始め……!? 累計100万部突破の平安クライムサスペンス、暗雲立ち込める、第13巻。

感想・レビュー・書評

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  • ひさびさに推理物が二編あって初期の頃のスタイルを思い起こさせます。源信の戦力である土師忠道が昇格というかたちで異動します。応天の門の変に向かう動きですね。そして、斎宮の変事は何を引き起こすのでしょう。作者が得意とするのは描画の美しさですが、本編では雑な感じです。これは残念です。

  • 最初読んだ時から好きだったけど、やっぱ好きだなあって思って1巻から久しぶりに読んでる。
    この道真めっちゃ好きなんだよな。
    ひねくれたところがまた可愛い。

  • 9世紀に富士山は大噴火を起こして、貞観大噴火と伝えられている。
    この時の噴火活動は、2年間に渡って継続したそうだ。
    どれだけの犠牲が出たのかと思うと恐ろしい。

    この話の中では一応大出世の栄転と描かれているけど、大納言伴善男と対立した左大臣源信の力を削ぐための策略として、土師忠道は甲斐に送られた。実際に送られたときも、栄転に見せかけた左遷だったのかな?
    この期も色々なゴタゴタがあり、源信は引きこもった末に亡くなったそうだ。
    https://kotobank.jp/word/%E5%9C%9F%E5%B8%AB%E5%BF%A0%E9%81%93-1100792

    今更ながら紀長谷雄についてググってみると、なんと竹取物語の作者候補の一人とか。竹藪で女の子が見つかったシーンで、かぐや姫だと思ったけど、あれは竹取物語を意識したシーンだったのね。
    http://webcatplus.nii.ac.jp/webcatplus/details/creator/251164.html

    このお話の頃は、まだ竹取物語が書かれていなかったのか。
    紀一族ということは、長谷雄と在原業平は親戚?

    都の面々が菊の節句を楽しむ一方で、妊娠してしまった斎宮が登場して、在原業平が呼ばれるところで終わった。
    伊勢物語には、在原業平が斎宮と会う話もあったな。次はどんな無理難題が出てくるんだろう。

  • 大納言、もう少し気持ちの良い男かと思ったが。
    道真が「弓引く」行為と受け止めるとも思わなかった。
    赤ちゃんの話は信心深い人を騙しているような気持ちがして
    少々微妙な気持ちになった。
    山姥の話はあまりにも道真が気の毒すぎて
    しばらく静かに過ごさせてあげたいところだが
    業平との絡みがないのは少々寂しい。

  • 今回の表紙、好きだなー。

  • 14巻が出たと聞いて調べてみたら、13巻を買いそびれていたことが発覚し、2巻まとめて購入(^^;;
    13巻のオビ裏にあった「ミニ冊子『応天の門』言の葉集」応募者全員プレゼント!!の文字が気になると同時に、買いそびれていたことが悔やまれる(当然、とっくに締め切りは過ぎている)orz

    心に残った道真の言葉
    「貴族の暇つぶしに試されるようなことはもうたくさんなんですよ」
    「私のせいだ 私が私情を挟んでやりすぎたから…」
    「やるべきことだけをしていればよかった 余計なことをせずに」
    「いいえまさか 何も存じません」
    「ともかく私は余計なことをするのはやめたんです」

    道真よ、たしかにお前の行動に傲慢さや下心が皆無だったとは言わないけど、お前のする「余計なこと」は決して本当に余計なことではないし、権力欲に塗れた化け物のような貴族たちに囲まれてはいても、お前らしさは失わないでほしい
    と、心から彼に語りかけたくなります。
    各巻の収録作は以下のとおり。

    〈13巻〉
    ①土師忠道、菅原道真と遇する事(承前)
    ②紀長谷雄、竹薮にて子を見付くる事
    ③都言道、山中にて天女に惑わさるる事
    ④業平、重陽に花を求むる事

    〈14巻〉
    ⑤在原業平、伊勢に呼ばれる事
    ⑥藤原良房、病に臥す事(続く)

  • この巻は箸休めかなあ…と思いつつ、道真が伴善男にひょんなことから目ぇつけられちゃうという、ある意味タイトルにも絡むターニングポイントと言える事件が。にしても、貞観の大噴火って本当に大変だったのね。毎年河口湖行くたび周辺の神社仏閣に立ち寄るけど、何処もこの時の噴火絡みの縁起が大抵ありますしな。紀長谷雄の『竹取物語』めいたエピソードは、無事に決着ついてよござんした。業平も『伊勢物語』に関わる重要なお使い事案が…ってことは話がいよいよ「応天門の変」そのものに至ってしまうのか…?次巻買ってあるのでとっとと読もう。

  • 長谷雄の隠し子騒動も面白かったけれど『迷い家』的な話かと思いきや…の賊のアジトが!
    茸こわい。

  • 紀長谷雄の子宝騒動は楽しかった!

  • いまNHKもしくはNetflixでハイクオリティ実写化してほしい漫画No.1
    ひきこもりの天才学生の菅原道真と京で噂の艶男・在原業平がバディを組んで京で起こる怪奇を解決していくお話。基本1話完結なので気軽に読んでみてほしい。菅原道真がホームズ、在原業平がワトソンの役割をしているのだけどしっかり身についた知識とそれを正しい方向へ活かすことのかっこよさが詰まっている。
    重苦しいものではなく爽快感があるのですっきり読める。楽しい。

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著者プロフィール

はいばら やく
漫画家。東京都在住。女性。
元々は同人作家として和泉八雲名義で活動。2006年に「コミックZERO-SUM」にて『とかげ』でデビュー。2017年、在原業平と菅原道真が怪奇事件の謎を解き明かそうとするクライム・サスペンス作『応天の門』で第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞し、これが代表作となる。

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