醒めた炎 下巻: 木戸孝允

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (811ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120015984

作品紹介・あらすじ

幾松の恋文、公使ロッシュの報告等をまじえて、新生日本の夢と苦悶とを描く維新史の決定版。木戸孝允の生涯を描く2800枚の歴史大作。

感想・レビュー・書評

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  • 木戸孝允の生涯を通して幕末から明治維新までを描く。小説というよりも、丹念に緻密に史料をまとめた歴史書の観がある。上下巻あわせて1500ページ超あって読むのに時間がかかるけれど、その時代の全体と細部どちらもよく理解できた。幕末好きにお勧めです。
    木戸孝允は「五箇条の御誓文」の完成稿をつくり、版籍奉還・廃藩置県を実施、三権分立と地方自治の確立を誰よりも主張した人物でした。政治思想家としての才識や先見性、実行力は幕末随一。そして漸進主義と人民主権の発想が惚れ惚れするほどかっこいい。

  • 木戸孝允が主人公、下巻でも暫く高杉らが登場します。
    個人的に、焦点が藩幕府諸外国から明治新政府にしぼられつつあるので、上巻よりも読みやすく感じました。
    明治に入ってからパッとしない、といわれていますが四六時中周旋やら仕事やら趣味やらで動いているのでそうでも無い様です。しかし鬱病以前に病魔が深刻になっていき、非常にギリギリの所で踏ん張って仕事をしていた様で、読み終わると過労死に思えます(死因は胃癌です)。
    下巻はいかにして国を作っていくか、立て直していくかも重要な話です。ので維新三傑「知」の木戸が何故「知」なのかが読んでいくとわかってきます。しかし難しいです。

  • 読み途中だけど★五つ。信頼の★。
    文庫版がほしい。切実に。

  • 下巻です。

    1990に文庫として全4巻で、また発売されてるみたいです。

    SSというよりは歴史書としてもかなり真実に近い・・みたいな事が書かれてました。

    実際、引用文とかも多々あり信用度高そうです。

  • 上が幕末(小五郎時代)、下が明治(木戸時代)の記述。木戸が、あの時どこにいて何をしていたか、まで細かく分かります。ここまで検証できるなんて!木戸研究には欠かせないようです。

  • 木戸ファンなら持ってるべき聖書のような本。

  • 上下巻読み終わる頃には木戸スキーへと変貌しているはず!!!

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著者プロフィール

評論家。筑波大学名誉教授。1929年生。東京大学大学院文学研究科仏語仏文学専攻〔59年〕博士課程修了。94年没。大学院在学中から文芸評論家として活躍。58年には遠藤周作らと『批評』を創刊する。ナチズムに対する関心から、61年アイヒマン裁判傍聴のためイスラエルへ赴く。62年にはアルジェリア独立戦争に従軍取材。立教大学教授などを務めたのち、74年筑波大学教授。著書に『アルジェリア戦争従軍記』『死の日本文学史』『評伝アンドレ・マルロオ』『帝王後醍醐 「中世」の光と影』『三島由紀夫の世界』など。

「2018年 『新版 ナチズムとユダヤ人 アイヒマンの人間像』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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